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2013.07.17

最新型の気象レーダで雹(ヒョウ)の観測に成功!

 一般財団法人日本気象協会(本社:東京都豊島区 会長:繩野克彦)は、最新型の気象レーダ XバンドMPレーダ(※注1)を民間気象会社として初めて導入し、2013年4月より埼玉県羽生市において試験観測を行っています。
 このXバンドMPレーダが、7月8日午後にさいたま市西区付近で発生した局地的豪雨時の積乱雲内の雹の観測に成功しました。

 7月8日の16時35分頃、さいたま市西区付近(レーダサイトから30~35km付近)では急速に発達した積乱雲による局地的豪雨が発生していました。
 ほぼ同時刻、XバンドMPレーダが観測した鉛直断面図より、高度14kmにまで達する発達した積乱雲を確認することができました。
 最新型のXバンドMPレーダでは、従来型のレーダで得られるレーダ反射強度(※注2)に加えて、粒子の形状や形態の不揃い度合いを示す偏波間相関係数(※注3)などの情報が得られます。雹が混じった場所の特徴として、大きなレーダ反射強度と小さな偏波間相関係数が観測されることが知られており、さいたま市西区付近に発達した積乱雲の南側においても、この特徴が現れています。
         
 日本気象協会は、XバンドMPレーダの観測データを基に、都市域における極端気象現象(豪雨や竜巻など)を解明し、首都圏などの大都市での防災対策に貢献していきます。また、冬季には降雪観測を実施し、降雪量の正確な把握、雨・雪・あられ・雹などの判別について実証実験を行い、冬季の交通機関の運行管理、道路の通行規制に役立つ実況監視及び短時間の予測情報を開発していきます。
          
           

※注1:XバンドMPレーダ
XバンドMPレーダは、既存のレーダに比べて、高分解能・高頻度で観測可能な最新型のレーダです。水平方向と垂直方向の2種類の電波を同時に送信・受信することで、雨及び風の観測を3次元で行います。このため、雨雲の発達と移動過程の予測が可能となり、局地的な豪雨の早期検知が期待されています。雨粒の形状を測定することも可能で、雨・雪・あられ・雹などを判別することができます。
         
※注2:レーダ反射強度(ZH
雨滴などの降水粒子から散乱されて戻ってきた電波(水平偏波)の強さから算出されたもので、粒子の大きさが大きいほど、また数が多いほど大きな値を示します。従来型のレーダでも観測可能な情報です。
          
※注3:偏波間相関係数(ρHV
水平偏波と垂直偏波の受信信号の相関係数を示したもので、雨の場合は限りなく1に近い値が、様々な形状や形態の粒子が混在する(例えば雹が混じっている)場合には小さな値 が得られます。最新型レーダ(MPレーダ)の登場により、得られるようになった新たな観測情報の一つです。

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●降水の平面分布図 (2013年7月8日16時35分)
        
        

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●鉛直断面図:羽生市から南方向 (2013年7月8日16時34分)

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