日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト発表 2018年夏の4大ニュース
News
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川 裕己)が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトは、2018年6月から8月の天気および熱中症に関する「夏の4大ニュース」を発表します。
◆熱中症にまつわる2018年夏の4大ニュース◆ (1)6月から8月の夏の平均気温は、東日本で統計開始以来最も高い (2)東京で7月上旬までに10日連続の真夏日(過去140年で初めて) (3)7月23日に埼玉県熊谷市で日最高気温41.1℃を観測(歴代全国1位の記録を更新) (4)熱中症による全国の救急搬送者数 7月は約2倍、8月は約1.7倍(共に昨年比) |
【2018年夏の振り返り】
6月から8月の夏の平均気温は、東日本や西日本を中心に平年を上回りました。特に、東日本では平年差+1.7℃と、1946年の統計開始以来で最も高くなりました。梅雨明けは平年より10日前後早い所が多く、関東甲信地方は6月29日ごろと、1951年の統計開始以来、最も早く、初めて6月中の梅雨明けとなりました。梅雨明け後は晴れて厳しい暑さとなり、東京では6月25日から7月4日にかけて10日間連続で真夏日となりました。東京で7月上旬までに真夏日が10日以上観測されるのは過去140年間で初めてのことです。
7月中旬以降は猛烈な暑さとなった所が多くなりました。7月23日には、埼玉県熊谷市で日最高気温が41.1℃となり、5年ぶりに歴代全国1位の記録を更新しました。また、東京都青梅市でも40.8℃を観測して、都内では統計史上初の40℃超えとなりました。8月も気温の高い状態が続き、上旬は東海地方で日最高気温が40℃を上回る地点があり、下旬は北陸地方で統計史上初めて40℃以上を記録しました。
熱中症による全国の救急搬送者数は、8月上旬までに7万人を超えて2008年の調査開始以来、過去最多となりました。月別にみると、昨年と比較して、7月は約2倍の54,220人、8月は約1.7倍の30,410人となりました。
●今夏の気象傾向について(日本気象協会所属 気象予報士/防災士:久保智子)
今年の夏は「平成30年7月豪雨」で甚大な災害が発生しました。また台風や前線の影響で、 記録的な大雨による被害が発生した所もありました。気象庁が「今夏の暑さは命に危険が あるような暑さで、一つの災害と認識している」と発表したように、豪雨災害以外にも猛 烈な暑さに見舞われました。各地で梅雨明けが平年より早く、厳しい暑さが長期間に及ん だため、熱中症による救急搬送者数は、昨年と比べて大幅に増加しました。最も多くなっ た7月16日から22日の1週間は23,191人で、1週間あたりの救急搬送者数としては、調査 開始以来、過去最多となりました。今夏のように、まだ暑さに慣れていない時期に急に暑 くなると熱中症の危険が高まります。来年も気象情報を活用して、万全の対策をとるよう にしてください。 |
■「熱中症ゼロへ」プロジェクトとは
熱中症にかかるかたを減らし、亡くなってしまうかたをゼロにすることを目指して、一般財団法人日本気象協会が推進するプロジェクトです。2013年夏のプロジェクト発足以来、熱中症の発生に大きな影響を与える気象情報の発信を核に、熱中症に関する正しい知識と対策をより多くのかたに知ってもらう活動を展開しています。
■一般財団法人 日本気象協会について
1950年に誕生した日本気象協会は、天気予報に代表される気象予測事業に加え、再生可能エネルギー、環境アセスメント、大気解析事業、防災・減災・安全管理に関する事業など、気象に関するコンサルティング事業を通じ、公共に資する企業活動を展開しています。
・本リリースの情報を使用される際は 日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト調べ と記載してください。
・「熱中症ゼロへ」のロゴマークは日本気象協会の登録商標です。
以上
PDFダウンロード:INFORMATION【熱中症ゼロへ】2018年夏の4大ニュース_