日本気象協会、JAXAの衛星観測データを活用した 「tenki.jp×JAXA 世界の雨雲の動き」を提供開始 ~地上気象レーダでは観測できない低緯度地域の台風発生期の降水量分布が確認可能に~
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川裕己、以下「日本気象協会」)は天気予報専門メディア「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」(注1)にて、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「衛星全球降水マップ(GSMaP)」(注2)を活用した新たなサービス『tenki.jp×JAXA 世界の雨雲の動き』の提供を4月10日(水)から開始します。「tenki.jp×JAXA 世界の雨雲の動き」は、これまで地上気象レーダでは観測できなかった低緯度帯での台風発生期・発達期の降水量分布予測を確認することができるようになります。
JAXAの衛星観測データによる降水量分布は、世界117か国に利用者があり、アジア太平洋の気象機関でも活用されています。今回tenki.jpでは、JAXAの衛星全球降水マップGSMaPのうち、30分間隔で降水分布を推定する「GSMaP_NOW」を利用し、地上気象レーダだけでは得られない海上や赤道域などの低緯度地域の降水量分布予測をリアルタイムに近く確認することができるようになります。
現在、tenki.jpの「日直予報士」(注3)にて配信している気象ニュースの中でも、台風(注4)の関連情報は注目度の高いコンテンツです。今後は「tenki.jp×JAXA 世界の雨雲の動き」を利用することで、日本に近づく最盛期・衰弱期の台風だけでなく低緯度地域での発生期・発達期についても、降水量分布と共に情報を確認することができるようになります。また、台風以外にも北西太平洋の海上(ハワイ付近)の様子や東・東南アジア、オセアニア地域での降水量分布を確認できることから、旅行計画を立てる際やビジネスなど幅広い分野で活用いただけると考えています。
今後も日本気象協会は、新しい技術情報導入を通じ、利用者に役立つサービスの提供を続けていきます。
図 tenki.jp「tenki.jp×JAXA 世界の雨雲の動き」 |
■tenki.jp×JAXA 世界の雨雲の動き
URL : https://tenki.jp/jaxa/
情報提供エリア :東アジア、南・東南アジア、ハワイ、オセアニア
※tenki.jp「世界の気象衛星」エリアに準拠
更新間隔 :30分
予測対象時間 :実況から3時間先まで1時間毎
利用料金 :無料
注1:「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」 https://tenki.jp
日本気象協会が発表する気象情報を、いつでもご覧いただけるようにWebサイト、アプリを通じて全て無料で発信している天気予報専門メディア。Webサイト・アプリを含めた年間ページビュー数は約40億PV 、PC・スマートフォン向けWebサイトの月間最大ページビューは約4.2億PV(2018年9月)。生活に欠かせない天気予報に加え、専門的な気象情報、地震・津波などの防災情報も確認できます。気象予報士が日々更新する「日直予報士」も人気コンテンツ。
注2:「衛星全球降水マップ(GSMaP)」 https://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP/index_j.htm
JAXAが共同研究機関と開発した、複数の衛星を利用した世界の雨分布データのこと。GSMaPには対象領域、更新頻度などにより複数種類のデータがある。そのうち、GSMaP_NOWは、赤道などの低緯度地域で約11kmメッシュの空間分解能(緯度経度0.1度格子)をもち、静止気象衛星ひまわりおよびMeteosatの観測領域に対して時間分解能は1時間単位、30分ごとのデータ更新頻度で提供される。
注3:日直予報士 https://tenki.jp/forecaster/
日本気象協会所属の気象予報士が、日替わりで天気予報、季節情報、災害情報などを紹介するコンテンツ。
注4:台風
台風は熱帯低気圧のうち、南シナ海・北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)に存在し、低気圧域内の最大風速が17m/s以上のものと定義されている。台風の状態は、発生期・発達期・最盛期・衰弱期の4つの段階に分けることができ、日本に接近する台風は主に最盛期と衰弱期のもの。
以上
PDFダウンロード:【日本気象協会】JAXAの衛星観測データを活用したサービスを提供開始_