日本気象協会 2018年 春の花粉飛散予測(第1報) 東北・関東甲信・四国では「多い」飛散量 東北は前シーズンの約2倍!
Press Release
2018年 春の花粉飛散予測のポイント 2017年10月3日発表
・東北、関東甲信、四国地方では前シーズンの1.5倍以上 ・北海道は、例年比、前シーズン比とともに約半分の少なさ ・九州は、前シーズンに比べると少ないが、油断は禁物 |
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川 裕己)は、2017年10月3日(火)に全国・都道府県別の2018年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第1報)を発表します。また、詳細な情報を、「2018年春の花粉総飛散量 予測資料」として販売します。
1.2018年シーズンの花粉飛散傾向
2018年春の花粉飛散予測は、東北から近畿、四国地方までの広い範囲で、前シーズンの飛散量を上回る見込みです。特に、東北、関東甲信、四国地方では、「非常に多い」飛散量の都道府県があり、注意が必要です。中国地方は前シーズン並み、北海道、九州地方は、前シーズンと比べると少ない予測となっています。
一方、例年比でみると、東海と近畿地方ではやや多く、東北と関東甲信、九州地方では例年並みとなるでしょう。北海道、北陸、中国、四国地方では例年を下回る見込みです。
2.飛散量の予測根拠
花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散量が多くなるといわれています。2017年の夏は、全国的に気温が高く、日照時間も多くなりました。降水量は、北海道、東北、北陸で多くなりました。
3.2017年シーズンの花粉飛散状況まとめ
2017年シーズンの花粉の飛散量は、北海道では例年並み、東北から中国、四国では例年より少なく、九州では例年より多くなりました。
また、東京と大阪の過去10年の飛散傾向を見てみると、2014年までは、前年に比べて「多い」と「少ない」を繰り返していましたが、東京では2015 年以降は飛散量に目立った増減がなく、例年の半分ほどの飛散量で推移しています。大阪では2015 年、2016 年は例年の約半分の飛散量でしたが、2017年は例年並みでした。また、花粉飛散量をスギとヒノキで分けてみると、西日本ではヒノキの飛散量の割合が東日本に比べて多く、特に近畿地方は、ヒノキの割合が50%を上回る年もありました。
4.各地域の花粉飛散傾向
地方 | 飛散量 (地方平均値%) |
2017年夏の気象 | |||
例年比 | 前シーズン比 | 気温 | 降水量 | 日照時間 | |
北海道 | 少ない (60%) |
少ない (50%) |
平年並 | 多い | 平年並 |
東北 | 例年並 (100%) |
多い (190%) |
平年並 | 多い | 平年並 |
関東甲信 | 例年並 (100%) |
多い (160%) |
高い | 少ない | 平年並 |
北陸 | やや少ない (70%) |
やや多い (130%) |
平年並 | かなり多い | 多い |
東海 | やや多い (110%) |
やや多い (120%) |
高い | 少ない | 多い |
近畿 | やや多い (110%) |
やや多い (120%) |
高い | 平年並 | 多い |
中国 | やや少ない (80%) |
前シーズン並 (90%) |
高い | 平年並 | 多い |
四国 | やや少ない (80%) |
多い (150%) |
高い | 平年並 | 多い |
九州 | 例年並 (100%) |
やや少ない (70%) |
高い | 少ない | 多い |
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い :前シーズン (例年)の200%以上
多い :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない :前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン (例年)の50%未満
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前シーズン :2017年シーズン飛散量
例年 :過去10年(2008~2017年)の平均値
【2017年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1981~2010年の平均値
以上
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2018年春の花粉飛散予測(第1報)_