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東京ガス株式会社 様 気象情報システム

供給量の予測と自然災害対策で、都市ガスの安定供給を図る
会社概要 東京ガス株式会社
首都圏一千万件を超えるお客様への都市ガスの供給事業 に加え、LNGバリューチェーンの強みを活かして天然ガス を燃料とした発電事業も積極的に推進。「快適な暮らし づくり」と「環境に優しい都市づくり」への貢献を目指す。
東京ガス株式会社 様

日本気象協会のサービスを導入したいきさつは?

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信澤さん きっかけは2011年3月に発生した東日本大震災でした。東京ガスは首都圏のエネルギー供給の一翼を担っていることから、自然災害の情報をより早く詳細に取得できるサービスを導入しようということになりました。同年6月に日本気象協会に連絡をし、システム構築などを経て、実際にサービスを導入したのは1年後、2012年6月のことです。

東日本大震災の後、具体的に必要だと思われたのはどのようなサービスですか?

118_管制室で信澤様.JPG

信澤さん 首都圏に網の目のように都市ガスのパイプラインが敷設されているのですが、そのエリアのどこで地震が発生したのかを把握したいと思いました。通常、テレビなどでは都道府県のどの辺りで地震が起こったのかしか表示されません。それだけでは東京ガスのパイプラインや重要設備とどれくらいの距離にあるのか把握できないのです。また気象庁の津波予測や実際に津波が着岸したときの高さを迅速に知る手だてがありませんでした。地震にかかわる情報を可能な限り迅速に、かつ東京ガスの供給エリア内に絞りながら、我々のニーズに合わせてより詳細に取得する必要があると感じました。

実際に導入されてみていかがですか。

信澤さん 導入している災害対策のシステムは、日本気象協会とコミュニケーションをとりながらゼロから開発したものです。ですから既存のパッケージサービスとは異なり、東京ガスのニーズにぴったりと沿った、いわばオーダーメイドのサービスになっています。必要な情報だけを必要なタイミングで得られますから無駄がなく、非常に使いやすいですね。例えば供給指令室では、テレビやラジオの一般的な地震速報よりも早く地震の警報音が鳴ります。それは気象情報システムが日本気象協会のサーバと直結しているからなんです。

それほどまでにスピードを重視する理由は?

信澤さん 供給指令室では地震が起こったら初動の10分以内にやるべきことが分刻みで決まっています。そこに30秒早く着手できるか否かで、できることが大きく変わります。ですからシステム開発において、警報音をいかに早く鳴らせるかというのは大命題だったんですね。

来村さん 私は信澤の紹介で3年前に日本気象協会とのお付き合いを始めました。地震以外にも、大雨で水没する可能性がある東京ガスの施設に対して、事前に警報音を鳴らすという機能が必要でした。やはり、被害を未然に防ぐことが目標ですから、情報取得のスピードが求められます。

災害対策以外では、日本気象協会のサービスをどのように利用されていますか?

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信澤さん 日常業務では平均気温をもとに都市ガスの供給量の予測に利用しています。気温が低ければ暖房や給湯のためにガスが多く使われますから、気温や水温は供給量に大きく影響します。さらにこれは比較的珍しい取り組みのようなのですが、2014年1月からは日照時間を1時間ごとに予測するサービスの運用も始まりました。日照時間とガスの供給量には密接なつながりがあります。例えば真冬で、1日の平均気温が5℃だったとしましょう。西高東低の晴天で日照時間が500〜600分ある日と、雪まじりの雨で日照時間が0分という日では、1日で約100万㎥もガス使用量に差が出るのです。


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来村さん アメダス観測地点の変更の情報が入った際に、観測場所が変わることでどのような影響が出るかも未知数というときに、日本気象協会の迅速な対応とサポート、その後のフォローに助けてもらいました。結果的に観測場所が変わる前に対策を立てることができてよかったと思っています。

新たに取り入れたいサービスはありますか?

信澤さん 我々が属する供給指令室という組織は24時間365日、都市ガスの安定供給のために仕事をしています。それを可能にするために、自然災害が起こったときには臨時体勢を敷きます。しかしここ数年、異常気象が続く中で、どういう災害が起きた場合にどんな体勢をとるかが分かりにくいことがあります。現在は72時間後の定量の降水量や風速を予測するサービスを導入していますが、極端な豪雨や暴風が予測できるのであれば、気象警報が出る前に、その予測値に基づいて社内で対策をとれる。その判断の目安となるようなサービスの導入を検討しています。

それ以外にも日本気象協会では新たな技術を開発されていくと思いますので、我々のサービスに提案・反映していただきたい。そうすれば東京ガスの危機管理のレベルは今後も向上するのではないかと期待しています。