CASES暮らしに密着した気象情報と指数情報で注目・・・
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暮らしに密着した気象情報と指数情報で注目を集めるデジタルサイネージコンテンツ

株式会社ジェイアール東日本企画交通媒体本部 交通媒体局 デジタルメディア業務部 担当部長 星 大(ほしひろし)さん
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”日本気象協会が提供する指数は毎日の生活に密接に関わる情報。 首都圏を走る約2万5000面のデジタルサイネージ「トレインチャンネル」の魅力を高めています。”

日本気象協会のサービスを導入したいきさつは?

星さん  デジタルサイネージ「トレインチャンネル」実装の車両が営業運転を開始した時期は2002年春だったのですが、その頃のICT環境は今と比べ物にならないような状況で、トレインチャンネルもニュースと天気予報は文字放送を受信してそれを放映していました。その後3年半でトレインチャンネル自体も大幅にシステム改修をおこない、現状に近いコンテンツの放映ができるようにはなったのですが、その当時に、365日、1日に数回更新するデジタルサイネージ用情報コンテンツを提供していただけるコンテンツプロバイダー(以下「CP」)はほとんどなく、一部の特定の会社さまとインターフェイスをお互い合わせる等しながら提供を受けて放映をしていました。

その後また5年たって状況はさらに変化し、コンテンツを提供できるCPも増えてきて、またありがたいことに提供させて欲しいというお声も沢山いただくようになりました。それをきっかけに情報コンテンツをご提供いただくCPさま選定のコンペを実施し、御社を採用させていただきました。内容が良かったのはもちろんですが、コストも従前よりも低くご提示いただけましたので、2011年4月から首都圏の通勤線区のトレインチャンネルで天気情報を提供してもらうことになりました。その後も「TOKYO MARU-VISION」「特急・成田エクスプレス」と次々にコンペにて採用させていただき、現在、弊社管理の複数のデジタルサイネージで協業をさせていただいております。

内容でよかった点を具体的に教えてください。

星さん  それまでとの一番の変化は指数情報コンテンツの導入です。指数情報は日々の暮らしに密着しているので、生活用品等様々な商品とリンクさせた広告プランニングが出来る為、指数を取り入れたコンテンツは、おかげさまで弊社広告商品の主力の一つと言えるまでに育っています。一般に指数といえば、洗濯や熱中症等がおなじみですが、トレインチャンネル等の弊社のデジタルサイネージでは、他にも花粉飛散、風邪、インフルエンザ、紫外線、汗かき、そして桜の開花情報から、とある観光スポットから見える眺望指数等、弊社からの提案だけでなく広告会社さまやクライアントさまのお問い合わせに応える形でも、それぞれの季節で様々な指数の開発やご提案をお願いしてきました。

また、「トレインチャンネル」の天気予報には、日本気象協会さまが作成し、ゆるキャラ®グランプリにもエントリーしている「じぇいわ君」というメインキャラクターがいるのですが、この子がJRをご利用しているお客さまから大変愛されているようです。かわいいだけでなく、天気や気温で服装が変わり、頭に「暖」とか「強風」などその日の天気を表す文字を乗っけて登場するので、ひと目で天気がイメージできるというスゴイ子なんです。日によっては「クリスマス」「バレンタイン」なんてこともありますけど。(笑)

「トレインチャンネル」における天気情報の役割とは?

星さん  まずは天気予報を放映することで媒体そのものへの注目度を高めるという目的があります。弊社は広告媒体を販売するビジネスをしているのですが、広告と同時に生活に役立つ情報を放映することで、見ている人の関心が高まります。より多くのお客さまから見ていただければ、広告媒体としての価値も向上して販売の手助けとなる、という構図です。また同時にJRをご利用いただいているお客さまへは、生活情報のご提供というサービスにもなっているわけです。

現在「トレインチャンネル」は首都圏のJR通勤8路線と特急成田エクスプレス(2015.11月現在)で放映しており、天気予報は全ての線区でその路線独自の天気予報コンテンツを放映しています。それぞれの線区で3駅程度を取り上げてピンポイント天気予報が毎回流れています。例えば埼京線なら、川越駅、新宿駅、新木場駅を取り上げており、通勤でご利用されるお客さまには、自宅を出る前に見たテレビの天気予報とはまた違った、より身近なサービスだと感じてもらえるのではないでしょうか。トレインチャンネルへも勿論ですが、JR東日本全体にまで親しみをもっていただきたいという希望からも、天気予報は重要なコンテンツですね。

デザインについてはどのような印象を持たれていますか?

星さん  JR東京駅の丸の内南北ドームに「TOKYO MARU-VISION」という大型のデジタルサイネージがあります。東京駅は外国からのお客さまも多くご利用いただくJR東日本の中では”日本の玄関”という位置づけの特別な駅ですので、放映にあたっては何よりもデザインを重視しようと考えました。ここの天気予報コンテンツ導入時にもやはりコンペに参加していただいて、採用させていただいたのですが、日本気象協会さまのご提案はデザインが圧倒的に良かったんです。日本地図や世界地図が全てドットで構成されていて、これまでの天気予報ではあまり見られなかったモダンなデザインで、横長のサイネージにとてもマッチしたものになっています。

2014年12月から始まった成田エクスプレスの気象情報では、全車指定の特急電車という通勤線区とは趣を変えた高級感のある見せ方のご提案をいただきました。衛星写真のような地図を採用していただき、地形さえもある程度判るもので、あたかも宇宙ステーションからの眺めのようなビジュアルで世界天気等を展開していただいています。また、ご利用いただいているお客さまの特性上、成田空港行きの下りでは世界の気象情報を日本語と英語で表示し、空港から東京方面の上りでは日本列島や関東の気象情報の、2タイプの天気予報をご提供いただき放映しています。世界天気と言っても全世界で21都市だけしか表示できませんので、実際にどのくらいお役に立てているかは微妙なところですが、デザインも含めこれから世界各地に出発するという、旅立ち前のワクワク感が醸成出来るようなものになっていると思います。

最後に日本気象協会へのご要望があればお聞かせください。

星さん  現状の体制には十分満足しています。こちらの新しい提案や難しい依頼にもレスポンス良く、お応えいただいています。当初は『堅い会社なのでは・・・?』と思っていましたが、非常に柔軟でチャレンジングな社風を感じています。
今後は、季節の天気の話題や台風情報の放映と合わせて、全国的な御社のネットワークを生かして実写映像を差し込めるようになると良いですね。例えば、北から冬将軍が訪れるという話のときに、北海道の雪景色の実写映像に切り替えたり、関東に台風が接近している状況で暴風地域の映像を電車内や駅で放映できれば、これ以上の判りやすさは無いと思います。平常のアニメーションでの構成は、親しみやすく分かりやすいので、そこにトピックス的な実写映像という説得力が加わるとコンテンツとしての魅力はかなり増すのではないかと思っています。

* 取材時期 2015年12月
* 記載内容(役職、数値、固有名詞等)はすべて取材時の情報です。