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2018.07.12

「平成30年7月豪雨」の気象解析(速報) ~線状降水帯の発生数は68回~

このたびの平成30年7月豪雨により被災された皆さま、ご家族、ならびに関係者の皆さまに、心からお見舞い申し上げます。

一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川 裕己、以下「日本気象協会」)では、平成30年7月豪雨の気象状況を解析しました。その結果、線状降水帯の発生数は68回(速報値)にも及んだことなどが判明しましたのでお知らせします。

     
    大雨が継続した要因
    広い範囲で長時間にわたって大雨が継続した要因は大きく以下の2点が考えられます。

    ①梅雨前線の停滞:台風から変わった温帯低気圧が日本の東に進んだ後、オホーツク海高気圧の勢力が強まり、    
       太平洋高気圧との間で梅雨前線が停滞したこと。   

    ②大量の水蒸気の供給:太平洋高気圧の縁辺を廻る暖かく湿った気流が梅雨前線に長時間流入することで、
       広域にわたり長時間大雨が続いたこと。
       
       図2_1.png
                                                                図1 大雨が継続した要因


線状降水帯の発生状況
日本気象協会では線状降水帯の発生状況を独自に解析しました。図2は6月28日(木)から7月8日(日)までの間で線状降水帯として解析された分布図を示します。赤色楕円は線状降水帯の条件を満たしたもの、青色楕円は線状降水帯の条件をわずかに満たさなかったものです。九州北部、山口、広島、四国南部、大阪湾周辺、近畿北部、岐阜県など多くの地域で線状降水帯が発生しており、その発生数は68回にも及ぶことがわかりました。

       
                     180712_図2.jpg
          図2 平成30年7月豪雨における線状降水帯の発生状況
         (赤楕円:線状降水帯、青楕円:線状降水帯の要件をわずかに満たさなかった線状の降水帯)

野呂ほか:線状降水帯の形成条件に着目した土砂災害発生予測に関する検討、平成29 年度砂防学会研究発表会概要集、 2017

    線状降水帯の判定方法および条件

    a.2時間の降水量が50mm以上連続した領域を楕円で近似
    b.領域内に2時間の降水量が100mm以上のメッシュが存在
    c.楕円の軸比(長軸/短軸)が 3以上
    d.長軸の長さが50km以上
    e.楕円の長軸方向と上空3km付近の風向が一致
    f.楕円で囲まれた地域で雨が降っている面積が50%以上


日本気象協会は、オンライン総合気象情報サービス「MICOS Fit(まいこすふぃっと)」を被災地域の自治体向けに提供しています。また、天気予報専門メディア「tenki.jp(https://tenki.jp)」にて関連情報や最新情報を随時更新しています。

また熱中症対策として「黒球付熱中症計(工事現場用)」や「携帯型熱中症計」を提供するほか、熱中症の予防法・応急処置法の書かれた「『熱中症ゼロへ』リーフレット」などを、自治体をはじめとする災害復旧担当者へ提供します。

日本気象協会は今後も復旧支援に協力してまいります。


・本資料は速報版につき後日数値や内容が変わることがあります

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