2021年桜開花予想(第8回) 満開も記録ラッシュ 北陸4地点や仙台で最早記録更新!
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国87地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第8回)を、2021年4月1日(木)に発表します。
2021年開花予想前線図


2021年 開花予想日・満開予想日(主な地点)


開花と満開の傾向
27日に福井、28日に富山、29日に金沢、31日には新潟で満開を迎えました。北陸4地点は開花の最早記録を更新しましたが、満開も4地点そろって統計開始以来最早を更新しています。また、31日には仙台でも満開となり、最早記録を更新しました。仙台、新潟ともに、開花から満開までの日数の平年値は5日間ですが、仙台は3日、新潟は2日で満開を迎えることになりました。なお、福島や彦根でも満開の最早記録を更新しており、今年は多くの地点で記録を塗り替えています。
引き続き、桜前線は非常に速いスピードで北上しており、まもなく長野県の標高の高い地点で開花し、中旬には秋田、盛岡、青森など東北北部の多くの地点で開花するでしょう。
今週は、前半は全国的に高気圧に覆われて晴れるところが多かったものの、週後半から週末にかけては気圧の谷や前線の影響で雲が広がりやすくなるでしょう。3月2週目から4週連続で週末に雨が降るところが多くなる見込みです。3月最後の週末の悪天候で持ちこたえた地点の満開の桜も、今週末は花吹雪が舞うでしょう。
※ 桜の開花・満開の統計開始は1953年
※ 気温の統計開始は1946/47年
※ 休眠打破:前年の夏に形成され休眠に入った花芽が、冬になり一定期間の低温にさらされて目覚めること
※ 気温が高い場合、元々温暖な地域は現在より開花が遅れ、元々寒冷な地域は現在より開花が早まる傾向があります
全87地点の桜の開花予想日はこちら: https://tenki.jp/sakura/expectation/
【言葉の説明】
平年:1981~2010年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回1月28日(木) | 第 2回2月10日(水) | 第 3回2月25日(木) | 第 4回3月4日(木) |
第 5回3月11日(木) | 第 6回3月18日(木) | 第 7回3月25日(木) | 第 8回4月1日(木) |
第 9回4月15日(木) | 第10回4月28日(水) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた(枝ではなく幹や根から咲く花は5~6輪に含めない)状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態(同時に咲いている状態である必要はない)となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:2月中は49地点、3月以降は全国で87地点の予想を発表します。予想地点87地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる34地点となります。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で15年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
①前年秋から予想作業日前までの気温観測値
②予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2021年桜開花予想(第8回)_