2023年桜開花予想(第1回) 全国的に平年並み 開花トップは高知で3月21日
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国49地点(ソメイヨシノの標本木48地点と釧路市のエゾヤマザクラの標本木)の桜の開花予想(第1回)を、2023年1月26日(木)に発表します。
開花予想前線図

開花予想日(主な地点)

開花の傾向
2023年の桜の開花は、全国的に平年並みのところが多いでしょう。関西の一部では平年より遅く、北陸と北海道では平年より早いところがある見込みです。昨年は平年より早い開花となった地点が多かったため、昨年比では全国的にほとんどの地点で遅い開花となりそうです。
今年の桜の開花は、3月21日に高知からスタートするでしょう。23日には福岡や宮崎で、24日には長崎と熊本で開花する見込みです。3月末までに、九州から関東にかけての多くの地点で開花する見込みで、東京や横浜、名古屋では26日、大阪では28日に、30日には金沢で開花となるでしょう。
4月に入ると、桜前線は東北まで北上し、4月6日には仙台で、8日には福島で開花する見込みです。下旬には北海道へ到達し、札幌では29日に開花するでしょう。
この冬(12月~1月)は、たびたび強い寒気が流れ込んだ影響で、高知や徳島などでも10cmを超える積雪を観測するなど、12月を中心に平年より気温が低く推移しています。そのため、桜の花芽の休眠打破※は順調に行われたとみられます。
2月の気温は、全国的に平年よりやや低くなるでしょう。3月に入ると、東日本と北日本で平年より高くなる見込みです。そのため、桜の開花は全国的に平年並みのところが多く、東日本と北日本では平年より早い開花となる地点があるでしょう。
※休眠打破:前年の夏に形成され休眠に入った花芽が、冬になり一定期間の低温にさらされて目覚めること
全49地点の桜の開花予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月26日(木) | 第 2回 2月16日(木) | 第 3回 3月2日(木) | 第 4回 3月9日(木) |
第 5回 3月16日(木) | 第 6回 3月23日(木) | 第 7回 3月30日(木) | 第 8回 4月13日(木) |
第 9回 4月27日(木) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で89地点の予想を発表します。予想地点89地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる36地点となります。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で17年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
1. 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
2. 予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2023年桜開花予想(第1回)_