日本気象協会 2021年 春の花粉飛散予測(第2報) ~スギ花粉シーズンのスタートは例年並み 早い所では2月上旬から~
Press Release
◆2021年 春の花粉飛散予測のポイント(2020年12月9日 発表)
- スギ花粉の飛び始めは、全国的に例年並み
- 飛散量は、広い範囲で例年より少なく、九州は非常に少ない
- 九州から関東は前シーズン(2020年春)と比べると飛散量が非常に多い所も
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太)は、2020年12月9日(水)に全国・都道府県別の2021年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第2報)を発表します。また、詳細な情報を、「2021年春の花粉総飛散量 予測資料」として販売します。
1.スギ花粉の飛散開始時期
スギ花粉の飛散開始※は、九州から東北まで例年並みとなるでしょう。2月上旬に九州や四国、関東地方の一部から花粉シーズンがスタートする見込みです。
2021年の1月、2月は西日本と東日本の平均気温は平年並みか低いでしょう。北日本は平年並みか高いものの、冬らしい寒さにより休眠打破が順調に行われて、スギ花粉の飛散開始は各地で例年並みとなる見通しです。
スギ花粉は、飛散開始と認められる前からわずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、1月のうちから早めに花粉対策を始めるとよいでしょう。
※飛散開始日
1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
2.花粉飛散傾向
2021年春の花粉飛散傾向予測は、九州から近畿、関東、東北の広い範囲で例年より少ない見込みです。特に、九州は例年と比較して非常に少なく、近畿でも非常に少ない所があるでしょう。東海と北海道は例年並みの予想です。一方、前シーズン比(2020年春との比較)で見ると、九州から関東にかけて多く、四国や東海、北陸、関東の所々で非常に多くなる予想です。これは前シーズンが例年より非常に少ない、または少なかったためであり、前シーズンに花粉症の症状が弱かった人も2021年春は注意が必要です。東北北部や北海道は前シーズンより少なくなるでしょう。
3.スギ花粉のライフサイクル
スギ花粉は1年間を通じて、生長・形成・開花を経て、花粉を飛散します。飛散した花粉からまた生長が始まります。
4.飛散量の予測根拠
花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
日本気象協会では、気象データに加え、前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データ、および全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽調査の結果などをふまえて予測しています。花芽調査では、スギやヒノキなどの植物に詳しい「植物のプロ」や、花粉の研究に長年携わっている学識者の協力を得ながら、その土地の気候や地形を知る「気象のプロ」による定点観測を重視しています。
4. 各地域の花粉飛散傾向
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い :前シーズン (例年)の200%以上
多い :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない :前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン (例年)の50%未満
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前シーズン :2020年シーズン飛散量
例年 :過去10年(2011~2020年)の平均値
【2020年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1981~2010年の平均値
◆日本気象協会の花粉飛散予測とは
日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。
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PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2021年花粉飛散予測第2報_