日本気象協会 2021年 春の花粉飛散予測(第4報)~花粉シーズンがスタート!九州、四国では早くもピーク時期に突入!~
Press Release
◆2021年 春の花粉飛散予測のポイント(2021年2月19日 発表)
- 九州から関東、東北南部の一部でスギ花粉の飛散が開始
- 九州、四国全域でスギ花粉のピーク突入!
- 飛散量は九州から関東で前シーズンより多い予想
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太)は、2021年2月19日(金)に全国・都道府県別の2021年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第4報)を発表します。また、詳細な情報を、「2021年春の花粉総飛散量 予測資料」として販売します。
1.スギ花粉の飛散開始時期
1月半ば頃から平年を上回る暖かさの日が増えて、2月4日(木)には関東で統計開始以来、最も早く春一番が吹きました。2月上旬には九州から関東で広く花粉の飛散が開始※しました。東京・大手町では2月13日(土)に飛散開始しています。また、東北南部の一部でも飛散開始となっています。
まだ飛散開始していない東北南部の地域でも、2月中に飛散開始となるところが多いでしょう。3月上旬から中旬になると東北北部でも飛散開始となる見込みです。
※飛散開始日
1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
2. 各地のピーク予測
スギ花粉の飛散開始は、例年に比べて早いところが多く、ピークの時期もやや早いでしょう。これは、この先全国的に気温が高くなることが予想されるためです。九州では全域でピーク時期に入っており、2月いっぱいまでピークが続く見込みです。四国でも全域でピーク時期に入り、3月上旬まで続くでしょう。大阪、広島では、まもなくピークが始まる見込みとなり、名古屋・東京では3月上旬から中旬にピークとなる予想です。金沢・仙台のピークは例年並みで、3月中旬から下旬にかけてとなるでしょう。
スギ花粉のピークが終わる頃になると、ヒノキ花粉が飛び始め、その後ピークが始まります。福岡では3月中旬から4月上旬、高松や広島、大阪では3月下旬から4月上旬の見込みです。ヒノキのピーク時期も例年よりやや早いところがあるでしょう。名古屋・東京では4月上旬から中旬にヒノキ花粉の飛散のピークとなる見込みです。金沢と仙台は、4月を中心にヒノキ花粉が飛散しますが、飛散量は他の地点と比べると少ないため、はっきりとしたピークはないでしょう。
3.2021年シーズンの花粉飛散傾向
2021年春の例年比での花粉飛散傾向予測は、九州は例年より非常に少ない見込みです。中国、四国、近畿、北陸、関東、東北では例年と比較して少ない、またはやや少ないでしょう。東海と北海道は例年並みの予想です。
一方、前シーズン比(2020年春との比較)で見ると、九州から関東にかけて多く、四国や東海、北陸、関東で非常に多くなる予想です。これは前シーズンが例年より少なかったためであり、前シーズンに花粉症の症状が軽かった人も2021年春は注意が必要です。東北は前シーズン並み、北海道は前シーズンより少なくなるでしょう。
4. 各地域の花粉飛散傾向
5.スギ花粉のライフサイクル
スギ花粉は1年間を通じて、生長・形成・開花を経て、花粉を飛散します。飛散した花粉からまた生長が始まります。
6.飛散量の予測根拠
花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
日本気象協会では、気象データに加え、前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などのデータ、および全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽調査の結果などをふまえて予測しています。花芽調査では、スギやヒノキなどの植物に詳しい「植物のプロ」や、花粉の研究に長年携わっている学識者の協力を得ながら、その土地の気候や地形を知る「気象のプロ」による定点観測を重視しています。
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い :前シーズン (例年)の200%以上
多い :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない :前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン (例年)の50%未満
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前シーズン :2020年シーズン飛散量
例年 :過去10年(2011~2020年)の平均値
【2020年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1981~2010年の平均値
◆日本気象協会の花粉飛散予測とは
日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。
・本情報の無断での法人利用(プレスリリースでの引用や販促目的使用など)はご遠慮いただいております。
商品PRなどで法人利用をご検討の際はお問合せフォーム(https://www.jwa.or.jp/contact/)からご連絡をお願いします。
参考情報
天気予報専門メディア「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」では、各地の花粉飛散情報を提供しています。全国各地の一週間先までの花粉飛散情報がランク別に分かるほか、今シーズンは新たに全国の「ヒノキ花粉 飛散予測マップ」を公開しています。日々の花粉対策に、「tenki.jp」の花粉飛散情報をご活用ください。
「tenki.jp」花粉飛散情報 https://tenki.jp/pollen/
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PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2021年花粉飛散予測第4報_