日本気象協会 2020年度公益事業 活動報告 ～京都大学での寄附講座について～
News2021.04.14

一般財団法人 日本気象協会（本社：東京都豊島区、理事長：長田 太、以下「日本気象協会」）は企業活動の一環として出前授業や寄附講座（注1）提供などを通じ公益事業を展開しています。2020年度における京都大学への寄附講座（注2）では以下の内容を行いましたのでお知らせします。
日本気象協会は2021年度も引き続き京都大学にて寄附講座を持ち、気象、海象、環境などの自然科学分野を対象にした調査研究を、大学と共同研究という形で実施していきます。

【日本気象協会の2020年度公益事業「京都大学での寄附講座」活動内容について】

■研究課題（Phase Ⅱ：2018年10月1日～2023年9月30日）
①災害予測の高度化に関する研究
②革新的な気象・大気質観測手法の開発
③気象水文情報の利活用に関する研究

■成果報告会（令和2年9月25日）
・「全球気候モデルにおける海面交換過程に関する研究」志村　智也准教授
・「豪雨災害における人的被害ポテンシャルの推定について」本間　基寛特任助教
・「気象防災の日常への定着化」竹之内　健介特定准教授
・「ドローンによる大気環境観測手法の開発」佐々木　寛介特定准教授

■論文発表
・前中裕貴・向井凌平・田中耕司・竹之内健介・西澤諒亮・玉木秀幸・東良慶（2020）：
    外水氾濫を考慮した地区防災タイムラインの運用上の課題, 河川技術論文集，26，pp.107-112.
・竹之内健介・細野将輝（2020）：授業の実施方法を考慮した水害教育の検討, 土木学会論文集F6(安全問題),
    第76巻2号I_63-I_74.
・Takenouchi, K. (2020): Incorporating Public Participation into Landslide Risk Information and Response:
    Disaster Response Switch in the Taisho District of Shimanto-cho, Kochi, Japan,
    Journal of Integrated Disaster Risk Management, Vol.10, No.1, pp.43-68.
・藤原宏之・佐藤史弥・松川杏寧・寅屋敷哲也・高原耕平・竹之内健介（2020）：
   災害マネジメント総括支援員等が執る災害対応プロセスの分析, 地域安全学会論文集, No.37, pp.327-337.
・Wu, Y.-H., Nakakita, E., and Kunitomo, M. (2020): 
    Future change of rainfall-triggered landslide risk using NHRCM05 based on critical line method,
    Journal of Japan Society of Civil Engineers, Ser. B1 (Hydraulic Engineering), 76, 2, I_67-I_72.
・Wu, Y.-H. (2021): Coupled empirical-mechanical modeling of debris flows occurred in small 
     ungauged basins, Environmental Earth Sciences, 80, 45. doi: 10.1007/s12665-020-09318-3.

■学会発表
・Takenouchi, K., Honma, M., Yamori, K., Suzuki, Y. (2020): Development of Simulated Real-
    Time Training Tool for Exercise and Check of Disaster Responses, 45th Natural Hazards 
    Workshop, online.
・Wu, Y.-H., Nakakita, E., and Kunitomo, M. (2020): Future change of rainfall-triggered 
    landslide risk using NHRCM05 based on critical line method,
    第65回（2020年度）土木学会水工学講演会.
・Wu, Y.-H., & Nakakita, E. (2021). Future change of rainfall prone to sediment disasters 
    in Japan based on critical line method with bias-corrected regional climate projections.
    R02 DPRI Annual Meeting, Kyoto, Japan. (Online).

注１）気象、海象、環境等の自然科学分野を対象にした調査研究を、従前より大学などの公的機関と
共同研究という形で実施しています。
注２）京都大学防災研究所 気象水文リスク情報（日本気象協会）研究分野では、「最新の観測技術やモデル開発にもとづく気象・水文情報の高度化、情報の不確定リスクを考慮した意志決定手法や一般社会への提示方法に関する研究を行い、革新的な気象・水文リスク情報の創生を目指しています（http://mhri.dpri.kyoto-u.ac.jp/）」。

以上

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