2021年桜開花予想(第9回) 桜前線は青森まで到達 早くも今週中には北海道で開花か
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国87地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第9回)を、2021年4月15日(木)に発表します。
2021年開花予想前線図


2021年 開花予想日・満開予想日(主な地点)


開花と満開の傾向
4月に入ってからも、桜前線は速いスピードで北上しています。2日に山形、4日に秋田、9日に盛岡、13日には青森で開花し、この4地点はすべて最早記録となりました(盛岡はタイ記録)。この後、北海道の松前では16日に開花する予想で早くも北の大地へ桜前線は到達するでしょう。21日に函館、23日には札幌で開花見込みです。
また、開花から満開までにかかる日数は、平年並みのところが多いでしょう。この日数は、北に行くほど短くなる傾向があり、平年値で見ると、東北地方は5日間、北海道は3日間程度のところが多くなっています。13日に開花した青森でも、今週末には満開となる見込みです。
今週は、13日から14日にかけて前線が通過して全国的に雨が降りました。また、週末にも低気圧が近づいて雨が降る見込みです。この雨の後は、大きな気温上昇とはならないものの気温が平年並みか高く経過するため、北海道の各地で平年よりかなり早く開花するでしょう。
※ 桜の開花・満開の統計開始は1953年
※ 気温の統計開始は1946/47年
※ 気温が高い場合、元々温暖な地域は現在より開花が遅れ、元々寒冷な地域は現在より開花が早まる傾向があります
全87地点の桜の開花予想日はこちら: https://tenki.jp/sakura/expectation/
【言葉の説明】
平年 :1981~2010年の平均値
かなり早い :平年より7日以上早い
早い :平年より3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年より3日から6日遅い
かなり遅い :平年より7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回1月28日(木) | 第 2回2月10日(水) | 第 3回2月25日(木) | 第 4回3月4日(木) |
第 5回3月11日(木) | 第 6回3月18日(木) | 第 7回3月25日(木) | 第 8回4月1日(木) |
第 9回4月15日(木) | 第10回4月28日(水) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた(枝ではなく幹や根から咲く花は5~6輪に含めない)状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態(同時に咲いている状態である必要はない)となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:2月中は49地点、3月以降は全国で87地点の予想を発表します。予想地点87地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる34地点となります。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で15年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
①前年秋から予想作業日前までの気温観測値
②予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2021年桜開花予想(第9回)_