2021年桜開花予想(第10回)北の大地でサクラサク 根室への終着も平年より早い見込み
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国87地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第10回)を、2021年4月28日(水)に発表します。
2021年開花予想前線図


2021年 開花予想日・満開予想日(主な地点)


開花と満開の傾向
4月下旬に入り、22日に札幌、24日に帯広、27日に室蘭で開花しました。札幌では平年より11日、帯広では10日、室蘭では9日早い開花となっています。北海道の桜は、開花からわずか1日後から5日後には満開になり、27日に札幌と帯広で満開となって、北の大地を桜色に染めています。この先、5月に入ると、旭川では1日、網走で4日、釧路で8日、そして根室で9日に開花して、桜前線はゴールとなるでしょう。
今シーズンの開花の振り返り(4月28日時点)
開花前線は平年よりかなり早く、気象台の観測地点では3月11日に広島でスタートしました。その後、福岡で12日、東京で14日に開花し、いずれも最早記録となりました(※東京はタイ記録)。北陸及び東北地方では、気象台の観測地点すべてで最早記録となっています(※仙台、盛岡はタイ記録)。桜の開花を観測している気象台全49地点のうち、およそ半分にあたる24地点で統計開始以来の最早記録を更新しました。
全87地点の桜の開花予想日はこちら: https://tenki.jp/sakura/expectation/
【言葉の説明】
平年:1981~2010年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回1月28日(木) | 第 2回2月10日(水) | 第 3回2月25日(木) | 第 4回3月4日(木) |
第 5回3月11日(木) | 第 6回3月18日(木) | 第 7回3月25日(木) | 第 8回4月1日(木) |
第 9回4月15日(木) | 第10回4月28日(水) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた(枝ではなく幹や根から咲く花は5~6輪に含めない)状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態(同時に咲いている状態である必要はない)となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:2月中は49地点、3月以降は全国で87地点の予想を発表します。予想地点87地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる34地点となります。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で15年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
①前年秋から予想作業日前までの気温観測値
②予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2021年桜開花予想(第10回)_