2022年桜開花予想(第6回) 開花トップは高知・宿毛市 各地でつぼみの膨らみ進む
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国89地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第6回)を、2022年3月17日(木)に発表します。
2022年開花予想前線図


2022年開花予想日(主な地点)

満開予想日(主な地点)

※予想日の[ ]はすでに開花、満開になった地点です。
※釧路市はエゾヤマザクラの予想
開花と満開の傾向
桜の開花は、全国的に平年並か早い見込みです。北海道ではかなり早い開花となるところがあるでしょう。なお、全国で記録的に早い開花となった2021年と比べると、九州から東北では数日から1週間前後遅くなる見込みです。
16日に、日本気象協会の予想地点で最も早く、高知・宿毛市の桜が開花しました。また、今日17日に、福岡と愛媛・宇和島市も開花となりました。この後、19日に熊本、20日には東京が開花する見込みで、この先1週間は桜の開花ラッシュになることが期待できそうです。ここ数日、九州から関東にかけて、最高気温が20度を超える日が続いたことで急激につぼみが生長し、3月末までには西日本から関東甲信の広い範囲で開花となる見込みです。4月上旬から中旬にかけて、北陸や東北で開花するところが多くなり、4月下旬に桜前線は北海道へ到着するでしょう。札幌は4月25日、函館は26日に開花する見込みです。
満開日は、九州から関東甲信では平年並か早く、3月下旬には九州から関東の多くの地点で満開となる見込みです。東京では3月26日に満開となるでしょう。北陸や東北では、平年より早い満開となるところが多く、北海道では平年より10日前後早いところもあるでしょう。札幌や函館では、4月下旬に満開となり、ゴールデンウィークはお花見が楽しめそうです。
この冬(12月~2月)は、たびたび強い寒気が流れ込みました。全国的に厳しい寒さの日も多く、桜の花芽の休眠打破※は順調に行われたとみられます。3月に入ってからは、気温の高い日が見られるようになり、14日には福岡や千葉では25度を超えるところもありました。今週末には寒の戻りも予想されていますが、少しずつ春の暖かさが近づいてくるでしょう。この先 4 月にかけても、全国的に気温は平年並みか高く、つぼみの生長が促されると見込まれるため、開花予想日、満開予想日ともに全国的に平年より早いところが多い見込みです。
※休眠打破:前年の夏に形成され休眠に入った花芽が、冬になり一定期間の低温にさらされて目覚めること
全89地点の桜の開花予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月27日(木) | 第 2回2月10日(木) | 第 3回2月24日(木) | 第 4回3月3日(木) |
第 5回3月10日(木) | 第 6回3月17日(木) | 第 7回3月24日(木) | 第 8回3月31日(木) |
第 9回4月14日(木) | 第10回4月28日(木) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で89地点の予想を発表します。予想地点89地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる36地点となります。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で16年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
- 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
- 予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】 2022年桜開花予想(第6回)_