2022年桜開花予想(第10回) 北海道でサクラサク 函館から札幌、帯広で満開に
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国89地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第10回)を、2022年4月28日(木)に発表します。なお、今回で2022年の予想発表を終了いたします。
2022年開花予想前線図

開花予想日(主な地点)

満開予想日(主な地点)

開花と満開の傾向
桜前線は北海道へ到達しました。21日に函館、22日に帯広、23日には札幌、25日には室蘭、26日には旭川、27日には網走で開花し、北海道に桜の季節がやって来ています。帯広の22日開花と、網走の27日開花は、統計史上最早となります。また、函館、帯広、札幌では25日にそろって満開となり、現在見ごろを迎えています。明日29日からゴールデンウィークとなりますが、期間前半の30日には留萌で開花する見込みです。後半になると、5日に稚内、6日には釧路で開花するでしょう。ゴールデンウィークが明けると、根室から開花の便りが届き、2022年の桜前線はゴールに到達する見込みです。
寒さの厳しい冬を経て始まった2022年の桜のシーズンは、記録的に早い開花となった昨年と比べると、九州から東北地方までは1週間以上開花が遅かった地点が多くありました。しかし、北海道では4月に入ってから気温が高い日が続き、特に21日(木)~22日(金)は南高北低型の気圧配置となり、南から暖かい空気が流れ込んだ影響で、北海道でも帯広や網走で今年初の夏日を記録しました。そのため、開花のタイミングは昨年とほぼ変わらない、または2、3日早くなるところもありました。


全89地点の桜の開花予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
以上
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月27日(木) | 第 2回2月10日(木) | 第 3回2月24日(木) | 第 4回3月3日(木) |
第 5回3月10日(木) | 第 6回3月17日(木) | 第 7回3月24日(木) | 第 8回3月31日(木) |
第 9回4月14日(木) | 第10回4月28日(木) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で89地点の予想を発表します。予想地点89地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる36地点となります。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で16年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
①前年秋から予想作業日前までの気温観測値
②予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2022年桜開花予想(第10回)_