2023年桜開花予想(第6回)
全国 14 地点で過去最早、最早タイの開花 東北以北でも記録的な早期開花の見込み
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国84地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第6回)を、2023年3月23日(木)に発表します。
開花予想前線図

開花・満開予想日(主な地点)

桜の開花・満開状況

開花と満開の傾向
2023年の開花は、3月14日の東京から始まり、15日の横浜、16日の岐阜、17日の名古屋や熊谷、甲府など、それぞれの地点の観測史上最早に並ぶ開花となった地点が続出しており、19日には大阪と鳥取、20日には奈良と水戸、22日に福井、23日には金沢と、計12地点で最早タイの開花日を記録しています。また前橋では18日に、富山では22日に観測史上最早の開花となりました。そのほか長崎や彦根、小名浜など、九州から東北南部までの広い範囲で開花の便りが届いています。
続々と開花の便りが届く中、22日には東京で満開を迎え、開花、満開ともに東京が全国トップとなりました。そのほか、同22日に宇和島、23日に岐阜でも満開となっています。今週末は全国的に天気が崩れる見通しですが、この先も平年より気温が高い状態が続く予想になっており、開花、満開ともに平年より早くなる傾向が続きそうです。関東以西の各地では3月中に満開を迎えるところが多くなるでしょう。
この先、仙台では3月25日、新潟では28日、青森では4月11日に、いずれも観測史上最早の開花となるでしょう。北陸や東北ではほとんどの地点で平年より10日以上早く開花する見込みです。4月後半は、いよいよ北海道でも開花し、函館では22日、札幌では24日に開花するでしょう。
全84地点の桜の開花予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い:平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い:平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月26日(木) | 第 2回 2月16日(木) | 第 3回 3月2日(木) | 第 4回 3月9日(木) |
第 5回 3月16日(木) | 第 6回 3月23日(木) | 第 7回 3月30日(木) | 第 8回 4月13日(木) |
第 9回 4月27日(木) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で84地点を予定しています。予想地点84地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる31地点となります。
*当初は89地点の発表を予定しておりましたが、検討の結果、84地点に変更となりました。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で17年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
① 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
②予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2023年桜開花予想(第6回)_