2023年桜開花予想(第7回)
桜前線は東北北部まで到達 各地で開花・満開の最早記録を続々更新
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国84地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第7回)を、2023年3月30日(木)に発表します。
開花予想前線図

開花・満開予想日(主な地点)

桜の開花・満開状況

2023桜開花・満開 最早地点(最早タイを含む)

開花と満開の傾向
今週も、全国各地から桜の開花の便りが続々と届いています。仙台と輪島は3月26日、新潟と大船渡は27日、長野は28日に開花し、桜前線は東北北部まで到達しました。仙台や新潟、長野などでは統計開始以来、最早の開花となり、自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる地点を含めると、30日13時現在で、全国84地点中、60地点が開花し、そのうち28地点が観測史上最早(最早タイを含む)の開花となりました。
また、満開日も各地で記録を更新しています。30日13時現在、全国36地点で満開を迎え、中国地方から東北地方の17地点では、観測史上最早(最早タイを含む)の満開を記録しています。鳥取では、これまでの最早記録より4日も早く満開となりました。開花同様、満開もかなり早く進んでいます。
先週末は全国的に冷たい雨で花冷えとなりましたが、4月に入ると、全国的に気温が高く推移する予想です。そのため、岐阜や長野などの標高が高い地域や東北以北では、平年より10日前後早く開花する見込みです。盛岡では4月6日、青森は11日、いずれも最早開花となる予想で、桜前線は4月中旬に津軽海峡を渡るでしょう。北海道でも、4月中に開花するところが多く、函館は20日、札幌は23日に開花する予想です。
全84地点の桜の開花予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い:平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い:平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月26日(木) | 第 2回 2月16日(木) | 第 3回 3月2日(木) | 第 4回 3月9日(木) |
第 5回 3月16日(木) | 第 6回 3月23日(木) | 第 7回 3月30日(木) | 第 8回 4月13日(木) |
第 9回 4月27日(木) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で84地点を予定しています。予想地点84地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる31地点となります。
*当初は89地点の発表を予定しておりましたが、検討の結果、84地点に変更となりました。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で17年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
① 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
②予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】 2023年桜開花予想(第7回)_