2023年桜開花予想(第8回)
桜前線は観測史上最も早く北海道に上陸 札幌の開花は15日予想
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、日本全国84地点の桜[ソメイヨシノ ほか]の開花予想(第8回)を、2023年4月13日(木)に発表します。
開花予想前線図

開花・満開予想日(主な地点)

桜の開花・満開状況

2023桜開花・満開 最早地点(最早タイを含む)

開花と満開の傾向
桜前線は東北地方を記録的な早さで北上し、4月7日には本州最北端の地、青森でも開花となりました。青森を含め東北6県では、気象台が観測する標本木のすべての地点で統計開始以来最も早い開花(最早タイを含む)となっています。13日13時現在、全国84の観測地点中、72地点が開花し、そのうち39地点が観測史上最早(最早タイを含む)の開花となりました。
また、満開日も各地で記録を更新しています。13日13時現在、全国64地点で満開を迎え、中国地方から東北地方の32地点では、観測史上最早(最早タイを含む)の満開を記録しています。特に盛岡では、これまでの最早記録より1週間早く満開を迎えました。開花同様、満開も記録的な早さで進みました。
桜前線は北海道を残すのみとなりましたが、今春の暖かさによる影響は北海道でも大きく、道内各地で記録的な早さでの開花となるところが多いでしょう。函館は4月14日、札幌は15日、旭川は23日、釧路では5月4日に開花する見込みです。道北・道東では大型連休中にお花見を楽しめるところが多くなりそうです。
全84地点の桜の開花予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア 『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
*2023年シーズンの開花状況を踏まえ、4月6日(木)に臨時報を発表しました。
今後も状況によって臨時報を発表します。
第 1回 1月26日(木) | 第 2回 2月16日(木) | 第 3回 3月2日(木) | 第 4回 3月9日(木) |
第 5回 3月16日(木) | 第 6回 3月23日(木) | 第 7回 3月30日(木) | 第 8回 4月13日(木) |
第 9回 4月27日(木) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で84地点を予定しています。予想地点84地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる31地点となります。
*当初は89地点の発表を予定しておりましたが、検討の結果、84地点に変更となりました。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽(はなめ)の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で17年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
① 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
②予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】 2023年桜開花予想(第8回)_