2024年桜開花満開予想(第7回) 北日本は平年より早くなる傾向 札幌は24日開花
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋、以下「日本気象協会」)は、全国にある観測地点での桜の開花・満開予想(第7回)を、2024年4月3日(水)に発表します。
開花予想前線図
開花・満開予想日(主な地点)
開花・満開の傾向
先週末、25℃を超え初夏の陽気となった関東以南の各地では桜の開花が進み、4月3日12時現在までに51地点から開花の便りが届いています。
東京では平年より5日遅く、昨年より15日も遅い3月29日の開花となりました。開花目前の寒の戻りや、休眠打破の遅れが想定よりも強く影響したとみられ、西日本・東日本の広い範囲で平年並みか平年より遅い開花となった地点が多くなっています。
なおこの先、北日本では気温は平年より高く推移する見込みです。そのため桜の花芽は順調に生長し、開花・満開ともに、平年より早いところが多く、かなり早くなるところもあるでしょう。
桜開花前線は北上を続け、4月10日には秋田で、16日には青森で開花する見込みです。4月下旬には北海道へ到達し、札幌では24日に開花となるでしょう。
また、桜の満開は、3月30日の愛媛県宇和島※1から始まり、4月3日12時までに10地点で満開を迎えています。この先、4月上旬は九州から東北南部にかけての広い範囲で満開ラッシュとなり、北海道でも4月中に満開の便りが届く地点があるでしょう。
【※1】宇和島は気象台の標本木ではなく、自治体・公園などの協力機関から観測データを得ている日本気象協会の独自地点です。
桜の花芽の様子
全83地点※2の桜の開花・満開予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花・満開予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【※2】 3月以降は全国で83地点の予想を発表します。予想地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる30地点となります。また、満開に関しては全国で76地点の予想を発表します。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月31日(水) | 第 2回 2月28日(水) | 第 3回 3月6日(水) | 第 4回 3月13日(水) |
第 5回 3月19日(火) | 第 6回 3月27日(水) | 第 7回 4月3日(水) | 第 8回 4月10日(水) |
第 9回 4月17日(水) | 第10回4月24日(水) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で83地点の予想を発表します。予想地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる30地点となります。また、満開に関しては全国で76地点の予想を発表します。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で18年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
① 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
② 予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】 2024年桜開花予想(第7回)