2024年桜開花満開予想(第10回)
きょう24日に旭川で開花 ゴールデンウィークは道内各地で見頃に
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋、以下「日本気象協会」)は、全国にある観測地点での桜の開花・満開予想(第10回)を、2024年4月24日(水)に発表します。なお、今回で2024 年の桜開花満開予想の発表を終了します。
開花予想前線図
開花・満開予想日(主な地点)
2024年 全国の開花状況(桜開花日の平年差)
北海道では4月16日の松前町※1での開花を皮切りに、18日には札幌市と函館市、23日には帯広市、24日には旭川市でも開花し、桜開花前線は史上最早となった昨年に次ぐ早さで上陸し、北上しています。※2
今年のこれまでの全国の開花状況を振り返ると、開花日の平年差が南北で大きく異なる傾向にあります。
東北地方での観測地点の開花日平年差は平均6日早くなり、北陸地方(長野県も含む)でも平均1.6日早くなりました。
一方、関東地方(山梨県も含む)では平均3日遅く、近畿地方では平均3.5日、九州地方でも平均4日それぞれ遅くなり、北の地域ほど開花が早く、南では遅くなる傾向にあったことがわかります※3。
北海道は4月に入り、全域で平年より3℃ほど気温が高く推移しましたが、この先も気温は平年より高く推移する見込みです。そのため北海道では、開花・満開ともに、平年よりかなり早くなるところが多いでしょう。
25日には室蘭市で、28日には留萌市※1で開花し、5月2日には稚内市、4日に釧路市でも開花となる見込みです。ゴールデンウィークは北海道の各地で見ごろとなるところが多いでしょう。
【※1】松前町、留萌市は気象台の標本木ではなく、自治体・公園などの協力機関から観測データを得ている日本気象協会の独自地点です。
【※2】松前町の16日開花、函館・札幌の18日開花はいずれも過去2番目に早い記録です(タイ記録も含む)。
【※3】開花日の平年差は各地気象台が観測する標本木のみを対象としたデータです。
全83地点※4の桜の開花・満開予想日は、天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花・満開予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【※4】 3月以降は全国で83地点の予想を発表します。予想地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる30地点となります。また、満開に関しては全国で76地点の予想を発表します。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月31日(水) | 第 2回 2月28日(水) | 第 3回 3月6日(水) | 第 4回 3月13日(水) |
第 5回 3月19日(火) | 第 6回 3月27日(水) | 第 7回 4月3日(水) | 第 8回 4月10日(水) |
第 9回 4月17日(水) | 第10回4月24日(水) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で83地点の予想を発表します。予想地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる30地点となります。また、満開に関しては全国で76地点の予想を発表します。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で18年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
① 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
② 予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】 2024年桜開花予想(第10回)_