「熱中症ゼロへ」プロジェクト 2024年の熱中症にまつわるニュース
~全国各地で猛暑日最多記録を更新 昨年と並ぶ「過去最も暑い夏」に~
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一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋、以下「日本気象協会」)が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクト(以下、本プロジェクト)は、2024年の「熱中症にまつわるニュース」を発表します。
【2024年の熱中症にまつわる振り返り】
今年(2024年)の6月から8月の平均気温は、1898年の統計開始以降、昨年と並んで最も高く、全国153の気象台等のうち半数以上の80地点で、平均気温が夏として歴代1位(タイ記録を含む)の高温となりました。7月後半から全国的に猛烈な暑さとなり、7月29日に栃木県佐野市で最高気温41.0℃と今年の国内最高気温を観測しました。年間の猛暑日(日最高気温が35℃以上)日数は、福岡県太宰府市で62日と国内の歴代最多記録を更新し、大分県日田市で57日、熊本県熊本市で51日など、過去最多となった地点が多くなりました。猛暑日の連続日数も過去最多となった地点が多く、福岡県太宰府市は40日と国内の歴代最長記録を更新しました。9月も厳しい残暑が続き、過去最も遅い猛暑日となった地点が多く、東京は82年ぶりに記録を更新しました。6月から9月にかけて全国のアメダス地点で観測された猛暑日の地点数の積算は10,273地点と、2010年以降で最も多くなりました。なお、今年は猛烈な暑さが長期間続いたことが特徴的で、5月から9月の全国の熱中症による救急搬送者数は97,578人(昨年より6,111人増加)と、2008年の調査開始以降で最も多く、月別でみると、9月の搬送者数は11,503人と過去最多でした。早い時期から適度な運動を行い「暑熱順化※」を進めることや、バランスのよい食事や十分な睡眠をとるなど、シーズンを通して暑さに負けない体づくりを継続することが大切です。
※暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れて(暑熱順化)、暑さに強くなります。
【2024年5月~9月の気象傾向】
5月の気温は、北日本や東日本、沖縄・奄美で平年より高く、西日本は平年並みでした。6月の気温は全国的に平年より高く、高気圧に覆われやすかった北日本と東日本で、平年よりかなり高くなりました。6月中旬から下旬にかけて、平年より遅く梅雨入りした所が多くなりましたが、梅雨明けは7月中旬頃と平年並みの所が多くなりました。梅雨明け後、日本付近は地上から上空の高い所まで高気圧に覆われたことで、猛烈な暑さが続きました。7月の月平均気温は1898年の統計開始以降で最も高く、8月と9月も、ともに昨年に次いで2番目に高くなりました。9月は厳しい暑さが長引き、全国153の気象台等のうち約6割にあたる91地点で、月平均気温が9月として歴代1位(タイ記録を含む)の高温となりました。猛暑が続いた一方で局地的に激しい雷雨が頻発し、台風や前線の影響で、8月下旬には西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨となり、9月下旬には石川県能登地方で記録的な豪雨に見舞われました。
■「熱中症ゼロへ」プロジェクトとは
熱中症にかかる方を減らし、亡くなってしまう方をゼロにすることを目指して、一般財団法人 日本気象協会が推進するプロジェクトです。2013年夏のプロジェクト発足以来、熱中症の発生に大きな影響を与える気象情報の発信を核に、熱中症に関する正しい知識と対策をより多くの方に知ってもらう活動を展開してきました。活動12年目となる2024年は「地球沸騰化時代の熱中症対策」をテーマに、熱中症の予防啓発活動を実践します。気象災害のひとつである熱中症への防災意識を高め、暑さに備えるための情報発信を強化しました。
■一般財団法人 日本気象協会について
日本気象協会は、民間気象コンサルティング企業の先駆けとして1950年に誕生しました。防災・減災や洋上風力発電の分野以外でも、気象データを活用した商品需要予測や電力需要予測、気候変動対策などのコンサルティングを通じ、気象データのビジネスでの利活用を提案しつづけています。所属する気象予報士の数は350人を超え、日本最大級の規模を誇る気象の専門家集団として企業のESG投資やSDGs活動への支援も積極的に展開中です。
・「熱中症ゼロへ」のロゴマークは日本気象協会の登録商標です。
・本リリースの情報を使用される際は 出典:日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト と記載してください。
PDFダウンロード:【熱中症ゼロへ】2024年夏の熱中症にまつわるニュース