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ウェザーマーケティングレポート Vol.4 2026年の天候予想 2026年は夏の到来は早く、猛暑で多雨の年に ~晩夏から秋は長雨・台風に注意~
2025.12.18
レポート
2026年の天候予想
・2026年春は寒暖の変動が大きいものの、暑さの立ち上がりは早い見込み。
・2026年夏は梅雨入り・梅雨明けが早めで猛暑となるが、2025年と比べて多雨傾向。
・2026年晩夏から秋は残暑が厳しい一方で、長雨・台風に注意。
日本気象協会では、以前より気象データとビジネスデータを用いて商品需要予測を行っており、2017年からはAIなどの最新技術と気象の専門的知見を用いて「商品需要予測コンサルティング」を行ってきました。本レポートでは、これまでの知見を基に、2026年の天候予想を解説します。
2025年は、熱帯太平洋においてラニーニャ現象傾向が続いたため、冬は厳しい寒さ、夏は記録的な猛暑となり、「寒冬」×「猛暑」という季節のメリハリが大きい一年となりました。
2026年は、ラニーニャ現象傾向がしだいに衰退していく予想です。夏のはじめにかけては太平洋高気圧の強まりが早く、夏の到来は早い予想ですが、顕著な少雨となった2025年夏と比べると雨が多くなるでしょう。夏の後半から秋にかけては長雨や台風接近など不順な天候に注意が必要です。

1.2026年の天候予想
・2025/26年冬
2年連続の寒冬傾向となるでしょう。シーズンを通して厳しい寒さが予想されますが、2月以降は寒気がやや緩む予想となっており、春の訪れは前シーズン(2025年)よりも早い可能性があります。
・2026年春
寒暖の変動が大きいものの、気温上昇が早く、花粉飛散は北日本と東日本で前シーズンよりも多い予想となっています。
・2026年夏
太平洋高気圧が強まるのが早く、梅雨入りや梅雨明けが早まり、暑さの到来も早いでしょう。顕著な少雨となった2025年夏と比べると、太平洋高気圧の勢力が持続しにくく、高温多雨の夏になりそうです。
・2026年秋
厳しい残暑が続くものの、長雨や台風の接近などで雨が多くなる可能性があります。
2.2026年の天候予想の背景
暖冬や冷夏など、季節の特徴を左右するのが「エルニーニョ現象*1」「ラニーニャ現象*2」に代表される熱帯の海面水温の変化です。
2026年の天候は以下の要因の影響を受けます。
・ラニーニャ現象発生時に近い海面水温分布のため、2025/26年冬は寒冬傾向。
・2026年夏にかけては、ラニーニャ現象傾向の名残を受けて太平洋高気圧の強まりが早く、梅雨入りや梅雨明けは早め。
・ラニーニャ現象傾向が終息するため、夏の後半からは太平洋高気圧が強まりにくく、前線や台風の影響を受けやすくなる可能性。
*1 エルニーニョ現象:太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象。日本では冷夏・暖冬になりやすい傾向があります。
*2 ラニーニャ現象:太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より低くなり、その状態が1年程度続く現象。日本では猛暑・寒冬になりやすい傾向があります。
※本予報は、エルニーニョ現象やラニーニャ現象に代表される熱帯の海洋の変動をもとに予測を行っています。熱帯の海洋に明確なシグナルがない状況においては予測が難しく、精度が低下すると考えられます。
また、数週間程度の顕著な高温や低温、長雨などが予測できるのはひと月前を切ってからとなります。利用に当たってはご注意ください。
3.2026年の天候がビジネスへ与える影響
<製造業>
・冷感商品・飲料など夏商材の需要が早期に立ち上がる
・暑すぎることによりライフスタイルが変化しており、需要傾向の変化に注意
<小売業>
・夏商材の売場展開を早める必要あり
・気温変動が大きく、短期予測による在庫調整が重要
<アパレル業>
・春夏商品の需要が前倒しで立ち上がる
・暑い夏から寒い冬へのメリハリ型となり秋物の需要期間が短かった前年(2025年)と比べると、秋を感じる期間が長くなり、秋物の需要期間が長くなる見込み。
<エネルギー業>
・冬の暖房需要増、夏の冷房需要のピーク前倒し
・秋の長雨・台風の影響により、太陽光発電量が不安定化する可能性
<物流業>
・夏後半〜秋の長雨・台風は、物流遅延や在庫偏りの原因となる可能性
・気温変動による物流量の変動対応
・労働環境対策(暑さ)
<農業>
・早い暑さの到来により作柄への影響が出る可能性
・夏後半から秋の不順天候が品質や収量に左右するリスク
4.長期の気象予測をいかして、ビジネスのロスを減らす
気象の変化がますます顕著になり、資材の高騰や人手不足などさまざまな社会問題が深刻化する中、気象は唯一「物理学的に未来を予測することができる」要素です。
全産業の3分の1が天候関連のリスクに直面していると推定されており、「気象予測」はビジネスにとって非常に重要です。
前年実績をベースに生産計画を立てるよりも、気象予測に基づいた計画を立てることで、気象要因にともなう廃棄ロスや機会ロスを3割から4割減らすことが可能となります。
日本気象協会では、数時間先の直近予報から、最長2年先の見通しまで、さまざまな気象データを提供し、専門知見からのコンサルティングを行っています。2026年の天候に関するエリア別・月別等の詳細を知りたい場合は、ご連絡ください。
5.2年先長期気象予測について
日本気象協会では、気象業界で初となる最長2年先までの気象予測「2年先長期気象予測」を提供しています。
企業の生産・在庫・マーケティング計画に活用できるほか、特定商材への需要予測まで落とし込んだコンサルティングも行っています。
2026年後半〜2027年にかけての気象傾向についても、最新データに基づきご提案可能です。
*ウェザーマーケティング情報メディア「Weather X」お問い合わせフォーム
https://weather-jwa.jp/contact/
参考資料
2025年の天候振り返り
・冬:冬型の気圧配置が持続しやすく、全国的に寒冬傾向
2024/25年冬は繰り返し強い寒気が南下し、全国的に厳しい寒さとなりました。暖冬だった前シーズン(2023/24年冬)と比べると、カイロ、鍋関連食材、入浴剤やスキンケア商品、防寒衣料など、冬物商材の需要が回復しました。
・春:寒暖の変動が大きく、多雨傾向
春の気温は寒暖の変動が大きく、顕著な高温だった前シーズンと比べると、夏商材の立ち上がりは遅めでした。
花粉の本格飛散は前年(2024年)より遅れたものの、西日本で前年より飛散量が多く、アレルギー対策商材は堅調でした。
・夏:短い梅雨と記録的猛暑、長期にわたって顕著な高温が続く
2025年の梅雨は短く少雨となり、6月中から猛烈な暑さが到来しました。日本付近でチベット高気圧と太平洋高気圧の張り出しがともに強まった影響で、顕著な猛暑となりました。
冷感商品、空調関連の需要が大幅に増した一方、暑さによる外出控えや屋外スポーツの中止などが影響し、スポーツ飲料などの需要が前年ほど伸びなかったことも特徴的でした。
・秋:厳しい残暑から一転、後半は秋が深まる
秋の前半は顕著な残暑が続いたものの、後半は寒気が南下し、晩秋らしい冷え込みとなりました。
冬商材の立ち上がりは前年同様に遅かったものの、秋後半からの冷え込みにより、カイロや鍋関連食材、防寒衣料などの需要は、前年よりも伸びました。
![]() | 一般財団法人 日本気象協会 防災・気象DX本部 気象DX事業部 シニアデータアナリスト 気象予報士・データ解析士・健康気象アドバイザー・防災士 小越 久美(おこし くみ) 筑波大学第一学群自然学類地球科学専攻(気候学・気象学)卒。 2004年から2013年まで、日本テレビ「日テレNEWS24」にて気象キャスターを務める。 現在は日本気象協会の商品需要予測事業にて、食品、日用品、アパレル業界などのマーケティング向け解析や商品の需要予測を行い、さまざまな企業の課題を解決するコンサルティングを行っている。 著書に「かき氷前線予報します~お天気お姉さんのマーケティング~」「天気が悪いとカラダもココロも絶不調 低気圧女子の処方せん」がある。 |
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