日本気象協会 2017年 春の花粉飛散予測(第2報) ~2月上旬に “九州北部・山口・高知・静岡” で花粉飛散開始~
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川 裕己、以下「日本気象協会」)は、2016年12月6日(火)に全国・都道府県別の2017年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第2報)を前シーズン比、例年比に分けて発表します。また、詳細な情報を資料「2017年春の花粉総飛散数 予測資料」として販売します。
第2報では、スギ花粉飛散開始の時期を新たに発表します。また、第1報の花粉飛散数予測から花芽調査などの結果を踏まえ、飛散予測内容を更新しています。これらの予測は、今後も花芽調査や気温予測などのデータを基に内容を更新する予定です。今後も日本気象協会では来春の花粉対策に向けて花粉飛散予測を発表していきます。
1.全国の概況
(1)飛散開始時期
2017年春のスギ花粉の飛散開始は、例年並みとなるでしょう。2月上旬に九州北部や中国・四国・東海地方の一部から花粉シーズンが始まる見込みです。2017年の1月から2月は、全国的に平年並みの気温となるでしょう。ただし、1月の西日本では、寒気が流れ込みやすいため、気温は平年より低くなる見込みです。この時期の気温が平年より高いとスギ花粉の飛散開始は早まる傾向となりますが、2017年春のスギ花粉の飛散開始は、全国的に例年並みとなるでしょう。ただし、スギ花粉は飛散開始と認められる前から、わずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、1月のうちから花粉対策を始めるとよいでしょう。
※飛散開始:1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
![]() |
【2017年春のスギ花粉飛散開始予測 前線図】 |
(2)2017年飛散数予測
前シーズン比
2017年は、九州・四国・近畿地方で非常に多く、中国・東海地方で多く飛散する見込みです。北陸地方はやや多いでしょう。関東地方ではやや少なく、東北地方と北海道では少ない見込みです。
![]() |
【2017年春の花粉飛散数予測(前シーズン比) ※前シーズン:2016年】 |
例年比
2016年の夏は、全国的に気温が高くなりました。日照時間は、北海道、北陸・東海・近畿・四国・九州地方のほとんどで多く、特に九州北部では非常に多くなりました。また、北海道では降水量が記録的に多くなりました。近畿・四国・九州地方では高温・多照などの花芽が多く形成される気象条件が揃うため、多くの地域で花粉の飛散数は例年を上回る予測となっています。また、北陸・東海・中国地方では、例年並みの飛散数となる見込みです。一方、東北・関東地方では、飛散数は例年より少なく、北海道では非常に少ないでしょう。
![]() |
【2017年春の花粉飛散数予測(例年比) ※例年:2007年~2016年の平均値】 |
2.地方の概況
地方 |
花粉 |
飛散数 |
2016年夏の気象 |
|
前シーズン比 |
例年比 |
|||
北海道 |
シラカバ |
少ない |
非常に少ない |
気温 :高い 日照時間 :多い 降水量 :かなり多い |
東北 |
スギ |
少ない |
やや少ない |
気温 :高い 日照時間 :平年並 降水量 :多い |
関東 |
スギ |
やや少ない |
やや少ない |
気温 :高い |
北陸 |
スギ |
やや多い |
例年並 |
気温 :高い |
東海 |
スギ |
多い |
例年並 |
気温 :高い |
近畿 |
スギ |
非常に多い |
やや多い |
気温 :高い |
中国 |
スギ |
多い |
例年並 |
気温 :高い |
四国 |
スギ |
非常に多い |
やや多い |
気温 :高い |
九州 |
スギ |
非常に多い |
やや多い |
気温 :かなり高い |
【飛散数に関する言葉の説明】
非常に多い :前シーズン (例年)の200%以上
多い :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない :前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン (例年)の50%未満
———————————————————–
前シーズン :2016年シーズン飛散数
例年 :過去10年(2007~2016年)の平均値
【2016年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1981~2010年の平均値
以上
PDFダウンロード:【日本気象協会発表】2017年春の花粉飛散予測_第2報_