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高精度な予測と的確な航路選定により、荒天時でも安全かつ経済的な海上輸送を実現

川近シップマネージメント株式会社船長 山本新太郎さん
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船舶の運航支援ツールとして「POLARIS」の貢献は絶大です。コースライン選定の強力な判断材料として常時活用しています。

*導入を検討・決定した川崎近海汽船株式会社 中越公一さんと田邉顕人さんのインタビューはこちら

POLARIS(ポラリス)導入に先駆けて 内航船向け最適航海計画システムECoRO(エコロ)や気象海象情報サービスMICOS-Ship(マイコスシップ)をご利用頂いていますが、新たにPOLARIS Navigation を使ってみていかがですか?

山本船長  インターフェイスがシンプルなのが魅力です。逆に機能が多すぎると混乱しますが、POLARISについては、操作が簡単なのが魅力で、かつ使い勝手が良いと感じています。私はたまたまその前身の「ECoRO」を搭載した船に乗り合わせてきましたが、POLARISへの移行は至ってスムーズで、操作に悩むこともありませんでした。一方、POLARIS導入により、ECoROでは対応していた電子海図への情報重畳(ちょうじょう)表示機能はなくなりましたが、それに代わり、ECDISとPOLARIS間での航路ファイルの入出力機能がありますので、不便はまったく感じていません。


豊王丸の山本新太郎船長

POLARISを使いこなすのに必要な時間は?

山本船長  実際には、1週間も操作すれば、船長だけでなく、各航海士もマスターできます。さらに短期間で習得する船員もいますね。それだけ使いやすいということだと思います。

POLARISを使うことで生まれたメリットは?

山本船長  これまでの経験からは思いも寄らない予測や推奨航路が出てくることがありますが、結果として安全運航・燃費節減の実現に繋がります。船長にもなると、短時間で最適航路を判断しなければならない場面が多いのですが、POLARISのおかげで、そうした悩みが軽減しましたね。

POLARIS以外にも航海中に使っているツールはありますか?

山本船長  MICOS-Shipは常時使っています。これはベースとなる情報でもあり、また、陸上との認識を一致させるためという理由もあります。しかし様々な種類の気象情報を総合的に判断することが重要ですから港湾エリアでは主にMICOS-Ship を、航海中の詳しい情報は POLARISやECoRO という具合に、常時4つ以上のデータを見ています。
台風は予想が早めに出ているので心配はありませんが、2〜3月、それから10〜11月という季節の変わり目は風も波も予測が難しい。POLARISは人間では予測できないような、かなり実情に近い数字を出してくれるのが素晴らしいですね。

POLARISで最も役立っている機能は?

山本船長  私が最もメリットを感じている機能は波浪予想です。急速に発達した低気圧(爆弾低気圧)が予想以上に発達して、4メートルから5メートル、もしくはそれ以上になるという荒天中の難しい波浪予測をECoROやPOLARIS は精度よく計算していたにも関わらず、他社のサービスは1.5メートルから2メートルくらい低い波しか予測していなかった、ということがありました。実際にはその差が非常に大きく、驚きました。
気象ではセカンドオピニオンが大事ですが、判断を間違えると大変なことになります。船と貨物の安全を考える上で今や POLARIS は欠かせないと思っています。


清水港に停泊する川崎近海汽船のRORO船「豊王丸」

デッキで「POLARIS」を操作する山本船長

* 取材時期 2020年11月
* 記載内容(役職、数値、固有名詞等)はすべて取材時の情報です。