日本気象協会 2022年 春の花粉飛散予測(第1報) ~東海から北海道で前シーズンより多く、非常に多い地点も~
Press Release
◆2022年 春の花粉飛散予測のポイント(2021年10月5日 発表)
- 例年比:九州から北陸で例年並みか少なく、関東から北海道で例年より多い予想
- 前シーズン比:九州から近畿は並みか少なく、東海から北海道で多い見込み
- 関東から北海道では前シーズンより非常に多い地点も
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太)は、2021年10月5日(火)に全国・都道府県別の2022年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第1報)を発表します。また、詳細な情報を、「2022年春の花粉総飛散量 予測資料」として販売します。
1.2021年シーズンの花粉飛散状況まとめ
2021年シーズンの花粉の飛散量は、西日本では、中国、近畿地方で例年並みかやや多くなりましたが、九州や四国では、やや少ない地点が多くなりました。
東日本では、関東と東北地方でやや少ない、または少ない地点が多くなり、北陸、東海では少ない地点がほとんどでした。
また、東京と大阪の過去10年の飛散傾向を見てみると、2021年シーズンの飛散量は、東京で例年比64%と少なく、大阪では例年比約130%とやや多くなりました。
2.2022年シーズンの花粉飛散傾向
2022年春の花粉飛散予測は、九州や北陸では例年並み、中国、四国、近畿、東海では例年より少ない見込みです。一方、関東甲信や東北は例年よりやや多く、北海道は例年より非常に多いでしょう。
九州は地域差が大きく、中国、四国は前シーズンより飛散量は少ない見込みです。一方、東海から北海道は前シーズンより多く、特に北陸や関東甲信、東北、北海道では非常に多く飛ぶ所もあるでしょう。前シーズンは症状が弱かった方も万全な花粉症対策が必要になりそうです。
3.各地域の花粉飛散傾向
4.飛散量の予測根拠
花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
2021年の夏は、7月に東日本太平洋側では梅雨前線の影響で大雨となりました。降水量が多くなり、大規模な土砂災害が発生したところもありました。西日本は上旬を中心に温かい空気が流れ込んだため、気温は高くなりました。
8月は、上旬の中頃までは全国的に太平洋高気圧に覆われて晴れたところが多く、そのあと、本州付近は高気圧の谷間となり前線が停滞したため、東・西日本では雨の日が続きました。西日本では線状降水帯も発生して各地で大雨を記録し、8月の降水量はかなり多くなりました。
5.スギ花粉のライフサイクル
スギ花粉は1年間を通じて、生長・形成・開花を経て、花粉を飛散します。飛散した花粉からまた生長が始まります。
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い :前シーズン (例年)の200%以上
多い :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない :前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン (例年)の50%未満
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前シーズン :2021年シーズン飛散量
例年 :過去10年(2012~2021年)の平均
【2021年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1991~2020年の平均値
◆日本気象協会の花粉飛散予測とは
日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。
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PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】2022年花粉飛散予測(第1報)_