水資源機構 総合技術センターから 優良業務表彰と優秀技術者表彰を受けました
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一般財団法人 日本気象協会は2022年7月19日(火)、水資源機構 総合技術センターから優良業務表彰と優秀技術者表彰を受けましたのでお知らせします。
表彰の内容
【表彰項目】
<優良業務表彰、優秀技術者表彰>
受賞業務名称 : アンサンブル降雨予測情報提供業務
受賞優秀技術者 : 道広 有理
*本表彰は、令和3年度に完了した水資源機構総合技術センター発注業務の中で、特に優れた成績を収めた企業および技術者に与えられるものです
表彰対象となった業務は、水資源機構のダム等の的確な管理のために、ダムの洪水調節に必要となるアンサンブル降雨予測情報のダウンスケーリング※システムを構築するとともに、アンサンブル降雨予測情報を提供するものです。
平成30年7月豪雨や令和元年東日本台風を契機に、事前放流ガイドラインが策定され、既設ダムの治水機能を最大限に活用する取り組みが進められています。アンサンブル予測を活用して効率的な事前放流を実施すべく、予測精度の向上やデータの高解像度化を弊社独自のAI技術などを利用して実現しました。全国各地のダム流域を対象に過去の大雨事例について検証を行い、雨量の予測精度をさまざまな指標や基準により検証しました。アンサンブル予測を活用する基盤を整備し、予測情報の有効性を定量的に示したことを評価され、表彰をいただきました。
※ダウンスケーリング:予測データを時間的・空間的により細かく表現する手法。本手法により、元の予測には現れない局所的な短時間の降雨などを表現することが可能。
参考:日本気象協会、AIにより 降雨予測の「時空間方向」へのダウンスケーリング手法を開発
~今後、ダムの効率的な運用や洪水予測の精度向上への活用を検討~
https://www.jwa.or.jp/news/2019/08/7901/

<日本気象協会から>
近年、勢力の強い台風や前線に伴う豪雨や暴風など、異常気象が頻発する中、日本気象協会は、独自の降雨流出解析・予測技術を活用した気象情報を提供することで、水資源機構管内の防災対応を長年にわたり支援してきました。今回表彰の対象となった業務では、新しい技術であるアンサンブル予測を現場で活用するための環境整備に貢献できたものと感じています。
事前放流ガイドラインが策定され、ダム・堰(せき)などの既存施設への期待や要求が増して来ており、気象予測情報が安全・安心な社会を実現するために果たす役割は非常に重要になっています。このような表彰をいただけたことは、この上なく光栄に感じるとともに、業務を担当した職員に対し、更なる技術研鑽への励みともなります。
今後も技術力を磨きながら、引き続きお客さまの声を聞き、さまざまな分野で貢献できますよう、努めてまいります。
一般財団法人 日本気象協会 社会・防災事業部 部長 小玉 亮
一般財団法人 日本気象協会 関西支社 社会・防災事業課 道広有理
PDFダウンロード:【日本気象協会からのお知らせ】水資源機構総合技術センターからの表彰