2024年桜開花満開予想(第3回) 全国的に平年より早い 東京の開花は3月19日の予想
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋、以下「日本気象協会」)は、日本全国83地点の桜の開花予想(第3回)を、2024年3月6日(水)に発表します。なお、今回からは満開予想日も発表します。
開花・満開の傾向
前回発表と比べ、3月の予想気温が高くなった地域が多く、予想開花日は早まったところが多くなっています。
今年の桜の開花は、3月16日に愛媛県の宇和島と高知県の宿毛からスタートする見込みです(※)。気象台の標本木は19日に東京や高知、20日には福岡や松山などから開花が始まり、3月末までに、九州から東北南部にかけての広い範囲で開花するでしょう。
※宇和島と宿毛は気象台の標本木ではなく日本気象協会の独自観測地点です。
桜の満開は、3月25日の東京と宇和島を皮切りに、こちらも3月末までに九州から北陸にかけての広い範囲で満開を迎える見込みです。
4月に入ると、桜前線はさらに北上し、4月3日には新潟、13日には秋田で、18日には青森で開花する見込みです。4月下旬には北海道へ到達し、札幌では27日に開花するでしょう。
3月上旬は寒暖を繰り返すものの、気温は全国的にほぼ平年並みで推移する見込みです。
なお、中旬から下旬にかけては、平年より高くなるところが多いでしょう。このため、桜の花芽は順調に生長し、開花・満開ともに、全国的に平年より早くなる見込みで、平年よりかなり早くなるところもあるでしょう。
休眠打破:前年の夏に形成され休眠に入った花芽が、冬になり一定期間の低温にさらされて目覚めること
開花予想前線図
開花・満開予想日(主な地点)
全83地点の桜の開花・満開予想日は、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア『tenki.jp(てんきじぇーぴー)』桜の開花・満開予想ページ(https://tenki.jp/sakura/expectation/)にて公開しています。
【言葉の説明】
平年:1991~2020年の平均値
かなり早い :平年よりも7日以上早い
早い :平年よりも3日から6日早い
平年並 :平年との差が2日以内
遅い :平年よりも3日から6日遅い
かなり遅い :平年よりも7日以上遅い
参考資料
桜開花予想に関するよくあるご質問
Q1:桜開花予想の発表のスケジュールは?
A1:以下の日程を予定しています。1月、2月中は開花予想日のみを発表し、3月以降は開花予想日と満開予想日を発表します。
第 1回 1月31日(水) | 第 2回 2月28日(水) | 第 3回 3月6日(水) | 第 4回 3月13日(水) |
第 5回 3月19日(火) | 第 6回 3月27日(水) | 第 7回 4月3日(水) | 第 8回 4月10日(水) |
第 9回 4月17日(水) | 第10回4月24日(水) |
Q2:開花日・満開日の基準は?
A2:気象庁の観測基準と同じです。開花日は標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日、満開日は標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日です。
Q3:予想する地点数は?
A3:1月、2月中は49地点、3月以降は全国で83地点の予想を発表します。予想地点は、各地気象台が観測する標本木53地点と自治体・公園などの協力機関から観測データを得られる30地点となります。
Q4:日本気象協会の桜開花予想の手法・特徴は?
A4:花芽の生育過程に大きな影響を与える「秋以降の気温経過」に重点を置いた、独自の予測式を用いて開花予想を行っています。各地気象台の標本木や公園などの協力機関による正確な観測データを重視した、気象学的根拠に基づいた予想を出しているのが特徴です。
日本気象協会は2007年から桜の開花予想を実施しており、今年で18年目の取り組みです。
Q5:開花予想に使うデータは?
A5:以下データを使用しています。
① 前年秋から予想作業日前までの気温観測値
② 予想作業日から開花時期までの気温予測値(日本気象協会ポイント予報および長期予報)
桜の開花時期には、前年の秋から春にかけての気温が大きく影響します。桜の花芽は前年の夏に形成され、その後、休眠に入ります。冬になって一定期間の低温にさらされると、花芽は休眠から覚めます(休眠打破)。休眠から覚めた後は、気温の上昇とともに生長し開花しますが、気温が高いほど花芽の生長が早く進み、開花が早まると考えられています。
以上
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】 2024年桜開花予想(第3回)_