風力発電のバードストライク監視サービス「鳥類監視システム」
Services
⾵⾞近傍の⿃類の⾶翔を24時間連続で遠隔監視することができ、環境アセスメントの事後調査や環境監視の⼿法として活躍します。
従来の陸上⾵⼒発電におけるバードストライクに関する調査は、⾵⾞の近傍で⽬視調査を⾏う「⽣息状況調査」と⾵⾞基礎の周辺を踏査する「死骸調査」が主流です。しかし洋上⾵⼒発電の調査では船で⾵⾞に近づく必要があるため、陸上のように容易にアクセスできない、強⾵や荒天時には調査が困難、死骸が流されてしまうなどの課題がありました。
そこで、レーダーによる「①⿃類軌跡抽出システム」や⾚外線カメラとAIを活⽤した「②バードストライク検知システム」で構成される日本気象協会の「鳥類監視システム」を導⼊することで、遠隔監視が可能となり、特に洋上⾵⼒発電特有の課題を解決できます。
⿃類監視システム
概要
⽇本気象協会では、バードストライクに関する調査のための⿃類監視システムを提供しています。
⿃類監視システムは「①⿃類軌跡抽出システム」と「②バードストライク検知システム」で構成され、⾵⾞近傍の⿃類の⾶翔を24時間連続で遠隔監視することが可能です。特に順応的管理※が求められる洋上⾵⼒発電において、環境アセスメントの事後調査や環境監視の⼿法として活躍します。
※順応的管理:継続的なモニタリングと評価を実施し、運⽤の⾒直しを⾏う管理⼿法。

① 船舶レーダーを活⽤「⿃類軌跡抽出システム」
船舶レーダーを活⽤し、⿃類の⾶翔⽅向や⾶翔⾼度を定量的に把握します。レーダー1台で半径約16㎞の範囲を観測でき、⾵⼒発電所周辺の⿃類の⽣息状況や渡りの移動経路をモニタリングします。
・24時間365⽇調査可能、夜間調査にも対応
・⽬視調査が困難な洋上で⻑時間、広範囲を観測
・軌跡から⾶翔⽅向や⾶翔⾼度を抽出
・⾶翔ルートやピークの時間帯を定量的に把握

② ⾚外線カメラとAIを活⽤「バードストライク検知システム」
⾚外線カメラで動画を撮影、AIによる⾶翔体検知を⾏うことで、⾵⾞近傍の⿃類の接近を監視・⾃動検知します。死骸調査が困難な洋上⾵⼒発電でバードストライク発⽣の有無を常時モニタリングします。
・24時間365⽇監視可能、夜間調査にも対応
・AIによる⾃動検知で、監視作業の効率化
・バードストライク発⽣を最短で翌営業⽇に報告
・AIによる再学習で精度向上が可能

製品化に向けて開発中! AI⿃類識別システム「AI Bird」
「AI Bird」は、4Kカメラで撮影した映像から特定の⿃類種をAIで識別する国内初のシステムです。同じ場所で撮影された映像を繰り返し学習させることにより識別の精度を⾼めることが可能です。希少な⿃類のオジロワシとオオワシで検証した事例では再現率※94%となっています。
2021年に検知ロジックの開発が完了しており、現在はリアルタイムの識別に向けた処理速度の向上や識別できる鳥類の種類を増やし、製品化に向けてさらに開発を進めています。
※再現率:検出対象が映っている映像のうち、AIが正しく検出した割合

サービスパンフレット
「鳥類監視システム」のサービスパンフレットは下記よりダウンロードできます。
日本語パンフレットはこちら |
英語パンフレットはこちら |
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フランス語パンフレットはこちら |
本システムへのご質問や導入依頼等のお問い合わせ先
一般財団法人 日本気象協会 環境・エネルギー事業部 営業課
連絡先:東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 55階
電話:03-5958-8142
Email:ke-eigyo_kankyo@jwa.or.jp
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