日本気象協会、日射量推定サービス「SOLASAT 9-Now」の 過去データ整備期間を大幅拡張 ~2016年1月から現在までのビッグデータが提供可能に~
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋、以下「日本気象協会」)は、太陽光発電事業者向けに提供している日射量推定サービス「SOLASAT 9-Now」にて、日射量過去推定実績データの整備期間を従来の1年分から8年間分(2016年1月から現在まで)に大幅拡張しましたのでお知らせします。
■機能拡張の内容
2023年3月に提供を開始した日射量推定データ提供サービス「SOLASAT 9-Now」では、太陽光発電設備の期待発電量算出などの市場ニーズに対応するため、AIを活用した日射量推定モデルを過去の衛星画像データにも適用しました。これにより、従来は過去1年間のデータ提供であった日射量過去推定実績データを、2016年1月1日から現在までの過去8年間分の日射量過去推定実績データ(データ間隔2.5分ごと、空間解像度0.5km)として提供することが可能となりました。日本気象協会が提供する日射量過去推定実績データは長期間かつ信頼性の高いデータであり、太陽光発電設備の期待発電量算出に加え、ビッグデータが必要となるAIや機械学習の入力データとしても活用いただけます。日本気象協会はSOLASAT 9-Nowの提供を通して、より効率的な太陽光発電の運用・維持管理(O&M)や電力の安定供給を支援していきます。
(1)提供内容
SOLASAT 9-Nowによる日射量過去推定実績データの提供内容は以下のとおりです。

(2)サービスの特徴
・2.5分ごと/0.5kmメッシュの推定日射量を、任意地点・電力エリア単位で把握可能
・AIを活用した日本気象協会独自モデルを導入
・8年分以上の長期間の日射量過去推定実績データにより、サービス導入前の精度検証やビッグデータが必要となる機械学習の入力データとしての利用が可能
(3)サービス活用例
本サービスは、太陽光発電分野の幅広い用途で活用いただけます。
・日射量・太陽光発電出力の実況監視
・分散配置された太陽光発電設備を活用したVPP(注1)事業などの運用支援
・自家消費型太陽光発電設備へのPPA(注2)モデル導入検討
・自己託送(注3)モデルの事業性検討 など
(4)関連サービス・関連ニュース
・ひまわり 8・9号による日射量推定サービス SOLASAT 9-Now
https://www.jwa.or.jp/service/energy-management/solar-power-13/
・ひまわり 8・9号による日射量予測サービス SOLASAT 9-Nowcast
https://www.jwa.or.jp/service/energy-management/solar-power-12/
・エネルギー事業者向け総合APIサービス ENeAPI
https://www.jwa.or.jp/service/energy-management/solar-power-06/
・日本気象協会、高精度な日射量推定サービス「SOLASAT 9-Now」を提供開始 ~AIモデルの新採用により日射量推定精度が15%ほど向上~(2023/03/15 日本気象協会ニュースリリース)https://www.jwa.or.jp/news/2023/03/19385/
(注1):VPP
「バーチャルパワープラント」のことで、情報通信技術などにより、分散するエネルギーリソースを統合的に制御し、あたかも一つの発電設備のように機能する仮想発電所のこと。
(注2):PPA
Power Purchase Agreement(電力販売契約モデル)の略称。企業や個人が保有する敷地や屋根を事業者が借り、事業者が無償で発電設備の設置・運用・保守を行い、電力を供給する。
(注3):自己託送
自家発電設備により発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して遠隔地の自社設備等へ送電する仕組みのこと。
※「SOLASAT」は気象衛星画像の解析技術を用いた日射量推定・予測サービスの総称です。
※「SOLASAT」は日本気象協会の登録商標(登録第5779712号)です。
※「ENeAPI」は日本気象協会の登録商標(登録第6574904号)です。
以上
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】 SOLASAT+9-Nowの過去データの整備が完了_