日本気象協会の『SYNFOS-solar 1kmメッシュ』が 平成30年度「新エネ大賞」で資源エネルギー庁長官賞を受賞
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川 裕己、以下「日本気象協会」)は、2018年12月17日(月)、一般財団法人 新エネルギー財団(本社:東京都豊島区、会長:中村 薫)が主催する平成30年度「新エネ大賞」の「資源エネルギー庁長官賞」を受賞しました。
<受賞のポイント>
今回の受賞は、日本気象協会のエリア日射量予測サービス『SYNFOS-solar 1kmメッシュ(しんふぉすそーらー いちきろめっしゅ)』(以下、「本サービス」)に対するものです。天候に左右されやすい太陽光発電システムの出力変動に対して、精度の高いエリア日射量予測サービスを提供することによって、一般送配電事業者等による安定した電力需給運用に貢献している点が高く評価されました。
本サービスは、30分ごとの日射量を全国1kmメッシュ単位・最大72時間先まで予測するもので、電力需給計画や蓄電池の効率的な運用などに活用できます。気象モデルの改良と全国の日射量観測データを用いた予測値の面的な統計補正により、従来の気象モデルに比べて約30%の予測精度向上を実現しました。
日本気象協会は、本サービスの提供により、太陽光発電のさらなる普及・拡大、安定的な電力需給運用に貢献していきます。
補足資料
1)SYNFOS-solar 1kmメッシュについて
本サービスは、高精度・高解像度のエリア日射量予測サービスです。日本気象協会が開発した2つの独自技術により実現しました。独自技術の1つは「気象モデルの改良」です。これまでの気象モデルでは、薄曇りのような雲の状態を正確に表現することが困難でした。そこで、雲をより正確に表現するため、鉛直方向の空間解像度を細かくした上で、気象モデル内での雲の生成過程を高度化しました。もう1つは、全国の日射量観測データを活用した「予測値の面的な統計補正」です。この補正により、高精度かつ1kmメッシュという高解像度でエリア日射量を予測できるようになりました。
本サービスによるエリア日射量予測は、分散配置された太陽光発電出力を適切に考慮した電力需給計画に活用できるため、一般送配電事業者などによる安定した電力需給運用の実現に貢献しています。今後は、固定価格買取期間が満了する太陽光発電(卒FIT)を対象とした小売電気事業者による電力調達計画や、VPP(※1)などの高度なエネルギーマネジメントに不可欠な情報としても、さらなる活用が期待されます。
2)サービス特長
・30分ごとの日射量を全国1kmメッシュ単位・最大72時間先まで予測します。
・独自技術(気象モデルの改良・予測値の面的補正)を組み合わせることで、エリア日射量予測のさらなる高精度化を実現しました。
・電力エリアごとの日射量分布の予測情報を、1日4回・オンラインで配信します。
3)サービス内容
4)サービスに関するお問い合わせ(法人向け)
日本気象協会 環境・エネルギー事業部 営業課
Tel:03-5958-8142 Mail:ke-eigyo_kankyo@jwa.or.jp
*報道関係の方は日本気象協会 広報室までお問い合わせください。
※1 VPP(バーチャルパワープラント)
電力系統に接続される発電設備、蓄電設備、需要設備の保有者もしくは第三者が、これらの各設備を制御することで発電所と同等の機能を提供すること。
リンク:
日射量・太陽光発電出力予測 SYNFOS-solar
https://www.jwa.or.jp/service-business/service/28.html
PDFダウンロード:【日本気象協会】新エネ大賞「資源エネルギー庁 長官賞」受賞