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日本気象協会、「ゆきみらい2019 in 新庄」へ参加 ~イベントブースにて「微気圧計による雪崩発生監視システム」の出展や「雪害対策」に関する論文の発表を行いました~
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一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川 裕己、以下「日本気象協会」)は、『 ゆきみらい2019 in 新庄 』(2019年2月7日(木)、8日(金)に山形県新庄市にて開催)へ本社 防災ソリューション事業部が参加し、イベントブースの出展ならびに論文発表を行いました。

ブースの来場者からは、当協会が取り組んでいる「微気圧計による雪崩発生監視システム」や「X-MPレーダによる降水粒子判別」への関心が高く、雪害対策に関する気象会社への期待の高さを感じました。

日本気象協会は今後も、 風水害や雪害に対する技術開発を通じ、自治体をはじめとするさまざまなステークホルダーへの防災支援情報提供技術の高度化を目指していきます。

■微気圧計による雪崩発生監視システムとは
特別な観測装置(微気圧計や超低周波マイクロフォンなど)を3個以上展開し、雪崩発生に伴って生じる空気の微小な振動(微気圧振動)を観測することにより、雪崩の発生時刻と発生場所を推定する技術です。
まだ研究段階ですが、低コストで比較的広い範囲を監視でき、ビデオ監視では難しい視界不良時でも検知が期待されます。

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「インフラサウンド・アレイ観測による雪崩発生箇所推定の試み」発表風景
ゆきみらい2019in新庄 研究発表会にて

【関連資料】
・微気圧計による現地観測、解析、研究
https://www.jwa.or.jp/service-business/service/36.html
・日本気象協会、防災・減災への取り組みの一環として行っている 「微気圧振動の観測結果を活用した津波の早期検知に
関する研究」の最新状況を紹介(2015.08.27報道発表)
https://www.jwa.or.jp/news/2015/08/post-000554.html

■X-MPレーダによる降水粒子判別とは
X-MPレーダ(福井県美浜町に設置)は水平方向及び垂直方向の2種類の電波を発射し、水平方向だけでなく垂直方向にも回転するため、雲を立体的に観測できます。この電波の反射特性を弊社独自の手法で解析し、雲の中に含まれる降水粒子を7種類に分類しました。展示会において運用中の画像をリアルタイムで紹介し、訪れた人にも好評でした。

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「X-MPレーダによる降水粒子判別と道路雪氷対策への利用」発表風景
ゆきみらい2019in新庄 研究発表会にて

 

■「ゆきみらい2019 in 新庄」にて発表した論文について
①インフラサウンド・アレイ観測による雪崩発生箇所の推定の試み
http://www.thr.mlit.go.jp/yukimirai_shinjyou/assets/doc/34.pdf
論文では、インフラサウンド(雪崩から発生する微気圧振動)を用いた雪崩発生監視システムの構築を目指し、新潟県十日町市で試験観測を行った結果を紹介しています。
試験観測では、径間1km程度の3点アレイ観測を実施し、雪崩の発生箇所を推定できたと判断できる事例を13例得ることができました。

②X-MPレーダによる降水粒子判別と道路雪氷対策への利用について
http://www.thr.mlit.go.jp/yukimirai_shinjyou/assets/doc/07.pdf
論文では、福井県美浜町に設置しているXバンド帯マルチパラメータレーダ(X-MPレーダ)の観測成果について紹介しました。日本海から近づいてくる雲が雪を降らせるか否かの情報は中日本高速道路金沢支社の雪氷予測に活用されました。路面上に設置された観測結果と比較した結果、地上の降雪やあられの観測結果と合致しました。

③高知自動車道笹ヶ峰トンネル周辺での積雪判断基準について
http://www.thr.mlit.go.jp/yukimirai_shinjyou/assets/doc/01.pdf
論文では、以下についての結果を紹介しました。

・笹ヶ峰トンネル南口までの積雪可能性の判断
笹ヶ峰トンネル南口まで積雪すると大規模の除雪体制が必要となるため、積雪可能性をより早く判定するために上空の風速と気温に基づく判定基準を作成し、効果を確認しました。

・笹ヶ峰トンネル周辺の積雪予兆検知
多雪の笹ヶ峰トンネル北口より標高が高い「霧の高原」で自動気象観測を継続し、笹ヶ峰トンネル周辺よりも平均5時間30分前に降雪を検知でき、事前の除雪体制構築を支援できることを確認しました。

④大雪時の交通障害とリアルタイムモニタリングシステムについて
http://www.thr.mlit.go.jp/yukimirai_shinjyou/assets/doc/36.pdf
・日本気象協会は、東北大学と民間企業からなる共同研究体DOMINGO(Data Oriented Mobility Information Group、現在2大学と8企業)に参画し、多種多様なビッグデータ解析によって被災状況や交通障害を可視化するリアルタイムモニタリング・アラートシステムの開発を進めています。
・論文では、このシステムの開発状況と機能を紹介し、昨年に実施した大雪による交通障害を対象とした実証実験の結果を報告しました。

【これまで日本気象協会が主催した「雪対策」に関する公開シンポジウム】

2016年
公開シンポジウム「北海道の吹雪災害とこれからの物流を考える」
11月15日 札幌市にて開催
https://www.jwa.or.jp/news/2016/11/post-000749.html
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2017年
公開シンポジウム「気象災害に強い道路と物流を考える」
10月13日 札幌市にて開催
https://www.jwa.or.jp/news/2017/09/post-000907.html
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2018年
公開シンポジウム「冬期のスタック車両と物流のあり方を考える」
11月16日 札幌市にて開催
https://www.jwa.or.jp/news/2018/12/post-001128.html
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【関連報道発表】
■冬季の路線管理のための「吹きだまり予測システム」のご紹介(2013年3月14日 報道発表)
https://www.jwa.or.jp/news/2013/03/post-000142.html

 

 

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■日本気象協会とスペクティ、映像の「AI解析」による道路管理支援技術を共同開発
~SNSや天気カメラ映像のAI解析を通じ、防災情報のリアルタイム提供を目指す~(2019年2月5日 報道発表)
https://www.jwa.or.jp/news/2019/02/post-001138.html

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■日本気象協会、高速道路の休憩施設向けの映像コンテンツをリニューアル
~雪による交通障害対策やキャスターコメントのLIVE配信などで ドライバーへの行動変化を促し、高速道路上での運転リスク回避を支援~(2019年2月19日 報道発表)
http://www.jwa.or.jp/news/2019/02/post-001141.html

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3DCGを用いた雪氷交通障害シミュレーション     キャスターの体感コメント付きLIVE配信

以上

PDFダウンロード:【日本気象協会からのお知らせ】ゆきみらい2019in新庄へ参加_

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