「卒FIT世帯」の余剰電力予測サービスを開始 ~買取事業者の余剰電力活用を気象予測でサポート~
Press Release
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)は、「卒FIT世帯*1」の余剰電力*2買取事業者を支援するため、卒FIT世帯を予測対象とした余剰電力予測サービス(以下、「本サービス」)を開始します。その第一弾として「太陽光発電出力予測」サービスを2019年11月26日(火)から本格的に展開します*3。今後、2020年3月にかけて、卒FIT世帯を予測対象とした「電力需要予測」および「余剰電力予測」などのサービス拡充を予定しています。
◆余剰電力予測サービスの概要
日本気象協会は、卒FIT世帯の余剰電力買取を行うリソースアグリゲーター*4や小売電気事業者などを支援する予測サービスを開始します。本サービスの開始により、買取事業者の余剰電力活用を支援するとともに、CO2排出量削減に貢献します。
1.背景
2019年11月以降、住宅用太陽光発電設備は固定価格買取制度(FIT制度)による10年間の買取期間終了を迎え、「卒FIT世帯」が発生しています。卒FIT世帯の余剰電力は、CO2排出係数がゼロである付加価値の高いエネルギーとして、リソースアグリゲーターや小売電気事業者による積極的な買い取りと利活用が期待されています。
一方で、余剰電力の経済的かつ効果的な活用を実現するためには、事業者側が日々の運用の中で、各世帯で発生する余剰電力量を事前に高精度で予測する必要があります。卒FIT世帯の余剰電力は、太陽光発電量から自家消費量を差し引くことで算出されますが、これらの電力量は気温や日射量などの影響を受けて大きく変動します。
そこで日本気象協会では、従来からサービスとして提供している高精度な「日射量・太陽光発電出力予測」と「電力需要予測」の技術を組み合わせ、卒FIT世帯に特化した余剰電力予測情報を開発しました。
2.本サービス特長
- 卒FIT世帯を予測対象とし、一般家庭の屋根上の太陽光発電や電力需要に関する予測条件を設定し、地域性についても考慮しています。
- 30分ごとの太陽光発電出力、電力需要量、余剰電力量を電力エリアまたは都道府県単位で、最大 78時間先まで予測します。
- 予測情報は、インターネット回線を通じて1日48回(30分ごと)配信します。
- 本サービスは、『SYNFOS-solar』*5の技術を活用することで、高精度な太陽光発電出力予測を実現しています。
3.本サービス内容
4.本サービス開始日
2019年11月26日(火)
卒FIT世帯の「電力需要予測」および「余剰電力予測」は2020年3月までに順次提供開始予定
5.余剰電力予測サービスに関するお問い合わせ(法人向け)
日本気象協会 環境・エネルギー事業部 営業課
Tel:03-5958-8142 Mail:ke-eigyo_kankyo@jwa.or.jp
*報道関係の方は日本気象協会 広報室までお問い合わせください。
※1 卒FIT世帯・・・太陽光発電の固定価格買取制度(FIT制度)による10年の調達期間が終了する世帯。
※2 余剰電力・・・一般家庭に設置された太陽光パネルが発電した電力から、自家消費分の電力を差し引いたときに余った電力。
※3 卒FIT世帯を対象とした太陽光発電出力予測サービスは、2019年10月よりエリアを限定して提供していました。このたび、対象エリアを全国に拡大した上で、都道府県単位での予測にも対応します。
※4 リソースアグリゲーター・・・需要家が保有する太陽光発電や蓄電池などのエネルギーリソースを集約し、集約したリソースを活用したさまざまなサービス(例:再生可能エネルギー電源の接続サービスやエネルギーマネジメントサービスなど)を提供する事業者。
※5 『SYNFOS-solar』・・・日本気象協会独自気象モデルによる高精度な日射量・太陽光発電出力予測サービス。
日射量・太陽光発電出力予測 SYNFOS-solar
https://www.jwa.or.jp/service/energy-management/solar-power-05/
リンク:電力需要予測
https://www.jwa.or.jp/service/weather-and-data/weather-and-data-02/
以上
PDFダウンロード:【日本気象協会報道発表】余剰発電出力予測サービスを開始_