日本気象協会が参画する「日本雪氷学会北海道支部 雪氷災害調査チーム」の論文が 北海道雪氷賞の「北の六華賞」を受賞
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2023.5.15 11:30一部修正
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)の北海道支社職員2名が参画する日本雪氷学会北海道支部 雪氷災害調査チームによる一連の論文が、日本雪氷学会北海道支部の北海道雪氷賞「北の六華賞」を受賞しましたのでお知らせします。
受賞の内容
○受賞名
2022年度 北海道雪氷賞「北の六華賞」
○受賞論文名
2021-2022年冬期の札幌都市圏における大雪について
○受賞者名、参画する職員名
受賞者 :日本雪氷学会北海道支部 雪氷災害調査チーム
参画した日本気象協会職員名:丹治 和博(北海道支社 統括主幹)
小松 麻美(北海道支社事業サービス課)
2021年から2022年冬期は、2022年2月5日から6日にかけて札幌アメダスで観測史上最大の24時間降雪量を記録するなど、札幌市内を中心に1月から2月にかけての度重なる大雪は市民の生活や公共交通に大きな影響を与えました。
この大雪に対して、公益社団法人日本雪氷学会の北海道支部では、有志の学会員19名による雪氷災害調査チームを立ち上げ、そのうち日本気象協会からは職員2名がこの雪氷災害調査チームに参画しています。
雪氷災害調査チームでは2021から2022年冬期の札幌都市圏での大雪の実態や要因分析、大雪災害の実態などの解析結果を「その1」~「その6」までの一連の論文として発表し、その結果が評価され今回の受賞に至りました。日本気象協会は複数機関による多数の気象観測値を分析し、大雪の実態の解析を担当し、その結果を発表しました。
<雪氷災害調査チーム代表 北海道教育大学札幌校 尾関教授より>
雪氷災害調査チームの活動は雪崩の災害調査が多いのですが,大雪など市民生活に重大な障害をもたらす雪氷災害発生時には,有志による調査チームを編成して災害の実態やその原因を調査し,災害の防止軽減等に資する提言を行っています.今回は,2021-22冬期に札幌都市圏が見舞われた大雪に関する一連の調査報告を高く評価していただいたことを大変うれしく思います.また現地調査からデータ解析そして市民への啓発まで使命感を持って活動してくださった有志の皆様に感謝申し上げます.
<日本気象協会より>
日本気象協会では、日本雪氷学会に所属する職員を中心に、雪氷災害の防止につながる技術開発に努めてきました。日本雪氷学会では、雪と氷に関する課題に関心を持つ研究者や技術者を中心とした学会員で活発な研究発表や技術的な議論が実施されています。日本気象協会でも、日本雪氷学会の賛助会員として活動し、学会に所属する職員を中心に吹雪災害や雪崩災害等のテーマについて学会発表や議論を重ね、雪と氷の研究発展に寄与する活動をしています。
今回の受賞論文は、社会的影響が大きかった都市圏の雪害に対して気象データからその実態を明らかにしたもので、日本気象協会職員が参画した雪氷災害調査チームの取り組みを高く評価いただき、「北の六華賞」として表彰いただけたことは、この上なく光栄に感じております。また、雪氷災害調査チームに参画した私たち2名だけでなく、北海道支社の他の職員に対しても、さらなる技術研鑽への励みとなると考えます。
今後も研究機関や関係団体と連携し、雪氷災害の分析・解析とともに雪氷災害防止に積極的に取り組むよう努めてまいります。
一般財団法人 日本気象協会北海道支社 丹治 和博
一般財団法人 日本気象協会北海道支社 事業サービス課 小松 麻美
北海道雪氷賞について
日本雪氷学会北海道支部では、若手研究者や実務者の活発な学会参加、幅広い研究分野との融合を促し、支部の活性化や社会貢献を推進することを目的に、2011年度に「北海道雪氷賞(北の風花賞)」が設立されました。2013年度には、「北海道雪氷賞」の設立趣旨に対応して、北の風花(かざはな)賞、北の六華(りっか)賞、北の蛍雪(けいせつ)賞に細分されています。今回受賞した「北の六華賞」は、「今後の雪氷学の発展や積雪寒冷地への社会貢献が大きいと考えられる論文」として評価されたものです。
公益社団法人 日本雪氷学会 北海道支部北海道雪氷賞(北の風花賞・北の六華賞・北の蛍雪賞)受賞者一覧および受賞者・論文の紹介
https://www.seppyo.org/hokkaido/award/jyushou
PDFダウンロード:【日本気象協会からのお知らせ】「北の六華賞」受賞_