吉竹 顕彰氏が「NHK福岡放送局 局長特賞」を受賞
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一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋、以下「日本気象協会」)は、気象予報士・気象キャスターの吉竹 顕彰(よしたけ あきら)氏が、2023年8月10日(木)に「NHK福岡放送局 局長特賞」を受賞したことをお知らせします。なお、吉竹 顕彰氏は2022年に定年退職され、現在はフリーの気象予報士として活動を続けておられます。
受賞理由
2023 年7 月10 日、九州北部では線状降水帯が発生し、大雨の特別警報が発表されました。
吉竹氏は最初の特別警報が発表される6時間以上前から危機を予測し、特設ニュースにおいて「命を守る行動」を呼びかけました。この行動により視聴者の安全安心に貢献し、地域に必要とされる報道につながったことを評価されたものです。
<吉竹 顕彰氏より>
梅雨末期、7月10日明け方から昼ごろにかけて、福岡県・佐賀県・大分県など九州北部で梅雨前線による集中豪雨が発生、土石流などによる大きな被害が出ました。
私は7月9日午後11時過ぎに気象衛星の雲や気象レーダなどの実況解析と細かい数値予報の解析でこれは危険な状態になると判断、NHK福岡放送局に連絡、駆け付けました。10日午前2時50分からスポーツ中継を中断、大雨の緊急報道がスタート。気象キャスターとして「線状降水帯発生の可能性を秘めた危険な雨雲」という表現で大雨の危険性を伝える気象解説を始めました。
午前3時10分、福岡県に「線状降水帯」が発生、気象庁から「顕著な大雨に関する情報」が発表されました。その後、九州北部には相次いで線状降水帯が発生し、午前6時40分福岡県に「大雨特別警報」が、次いで大分県にも発表されました。私は午前9時前まで、その後は日本気象協会の松井 渉(まつい わたる)気象予報士が大雨の危険性と避難を視聴者に呼びかけ続けました。
今回の豪雨で尊い人の命が奪われ、また各地で土砂災害や浸水の大きな被害が発生してしまいました。
防災の観点で私たち気象キャスターがどれだけ貢献できたかはわかりませんが、私たちの放送を聞いていただき、一人でも多くの方の避難行動や、対策を講じるきっかけになればという思いでリアルタイムの情報を発信し続けました。
これからも大雨、台風などの緊急時は気象実況をしっかり把握、解析し、さらに自分なりの予測見解を持ち、視聴者のみなさまに有益な防災情報を伝えていきたいと思います。
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